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それにつけても金がない

ああお金がないお金がない。
大人になってからほとんどの年月、日銭を稼いでその場をしのぐ生活をしております。

高校を卒業してからすぐに働き始めた私ですが、正社員になったことはありません。一回だけ、最初の結婚をしたときに、夫の会社の社員になって経理をやりましたが、毎日通うオフィスがあったわけでもなく、家で必要な作業をするだけでした。
それ以外はずーっと、アルバイトかフリーランスで働き続けているわけです。

ちなみに現在の収入は作家業と自宅でやっているネイルサロンにて賄われていますが、これを人に話すと、「自由で羨ましい」「自分も独立したい」と言われることが多いです。
そう、自由……フリーランスとは確かに自由です。
朝から晩まで、働き方も作業の時間も自分次第。
嫌な上司も、気の合わない同僚もいません。通勤電車もありません。
ああ~~最高!好きなことで稼ぐ生き方、自分らしいまいにち!ていねいなくらし!キラキラ!!意識高~い!!

…………
な~んてね。
いや~、まあ、確かに外に働きに出るよりはなんぼか楽です。
私にとっては週5日通勤というのはかなりハードルが高いことなので(ダメ人間)、自宅で仕事ができているだけでも相当にありがたいことではあるのですが、もちろん、何にでもデメリットというものはあります。

まず第一に、収入が不安定なこと。
これはもう、毎月いくら稼げるのか、自分ではどうにも予想がつかない部分があります。万が一怪我や病気でもして一か月働けなくなれば簡単に収入ゼロになってしまいますし、失業保険もありません。
特に執筆に関しては、今やっている作業がお金になるのは半年、一年先、ということがザラにあり、定収入という安らぎからははるか遠い場所にいると言えるでしょう。
これは、私があまり深く考えない性質なので大したストレスではありませんが、人によっては夜も眠れぬほど不安なことなのではないかと思います……。

そして第二に、休みがないこと。
ちょっと想像しにくいかもしれませんが、いつでも休めるということは、いつも働いていることと同義でもあります。
私も実際、朝起きて早朝5時、6時から執筆をしたり、ネイルの作業をしたり。はたまた2日、3日徹夜で原稿をやったりすることはザラにあります。
土日ももちろん働いておりますし、編集さんからは金曜日に「週明けまでにお願いします」と依頼されることもよくある(編集さんは土日休みです)。
夏休みやGWなどの長期休みにはもう、何年も縁がありません。
なにしろ休んだら収入がなくなりますからね!
出掛けるなどの用事がなく、まるっと1日休んだのはいつだったかちょっと記憶にないほどです。
週5日通勤をしなくていい代わりに、自宅で毎日働かねばならない……それがフリーランスというものなのです。

他にもいろいろとデメリットはあります。
確定申告は面倒だし、運動不足になるし、太るし、仕事は減るし、将来不安だし、家借りれないし、カード作れないし、インボイスは困るし。
しかしながらその全ての要素をかんがみても、私、フリーランスで良かったぁ~!!!!といえるだけの、楽しさややりがいなどももちろんある。
そのあたりは、人それぞれ何をストレスに感じるか、何ができて何ができないか、によって、向き不向きがあると思います。
私はたぶんフリーランス向きなのでしょう、というか、正社員に向いてない。絶望的に向いてない。詳細は省きますが、本当に向いてない。ひと様に迷惑を掛けることはなるべく避けたいので、自分ひとりですべての責任が取れる自営業をするのが良いのだと思います。

ああそれにつけてもお金がない、お金がない。と、とてもひと様には見せられない金額の通帳残高を見詰めながら、生きてゆくことの大変さと楽しさを噛みしめる毎日です。

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