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【音楽と読む小説】時の管理者-administrator-【SS】


まず始めに。
https://www.youtube.com/watch?v=kfVmldkxgQc&t=0s
こちらの音楽をループ再生をオンにして、BGM感覚で流しながらお読みいただく事を推奨いたします。

こちらの音楽を元に想像しながら、もしくは妄想しながらショートストーリを書き綴っておりますので、読んでいる際にも聞いて頂く事によってより物語の世界に深くお連れできるように書いております。

では。ご準備は宜しいでしょうか。


ようこそ。時の管理者の間へ。



-時間とは円環-
繰り返されるものである。

それはこの世界が創造された時から・・・否、その遥か昔から定められている事だ。

管理者たる私は、この世界の時を滞りなく円環させなければならない。
永遠の時の中には時を乱す事象が起こる。
この円環に一切の乱れがあってはならない。


何故なら時は水流である。
小石一粒さえ時の流れを変え、水質を変える。
世界を決まった時に終わらせ。始まらせる。
その流れに狂いがあってはならない。


「なぜ!!」


大きな怒号が時の管理者の間に響いた。
管理者の前に人間が4つ立っている。
大きな声を発したのは真ん中に立っている男だ。
幾度も対峙した男だ。
手には太刀が握られている。


「この世界が終わる事は決まっている。そして始まりも。時とはそういうものだ。何故理解できない・・・人間は塵だ。・・・だが塵はやがて大きな歪も生む。危険因子だ」


「だからこの世界の人間を消そうというのか!」


「・・・・」


不毛だ。
何度この問答が繰り返されたか。
・・・否、これも円環の一部か。
繰り返すのは必然。


「・・・フッ」
滑稽だと感じた瞬間に息が漏れた。
人間でいう嘲笑というものだろう。



「人間を、この世界の生きる人たちを殺させはしない!」


太刀が握る手が一層強くなった。
周りに居る人間たちも手にしている武器を構えている。


「私を消せば、この世界の秩序は乱れ混沌に覆われる事になる。
時の円環。終わりと始まりは浄化である。浄化が成されないという事はどういう事かわかっているのか人間」


「人間を見縊るなよ。お前ら管理者に人間は塵だの、屑だの散々罵られてきたが。世界は繋がる。再生するんだ」


「希望的観測でしかないな」


「・・・俺たちが現実にする・・・!!」


男の右足が空間の地を蹴り、
握っていた太刀が管理者の間の宙を切り裂いていく。






以上。ショートストーリーでした。

不定期で音楽と一緒に読める小説(ショートストーリーが多くなると思います)を更新していこうとこれから考えております。

是非これからも読んで頂けると嬉しいです。

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