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氷点下の朝の十七音

薄氷を 踏みてつけるは 道しるべ

朝に雪かきをしようと通りに出ると、道の端から端をふらふらと、行ったりきたりしている男の子がおりました。

狭い道とはいえ車が来ては危ないと思い、男の子が歩いてきた方向を振り返りますと、薄く氷がはっていたところが、ふたつ、みっつときれいなひびになっておりました。

氷の軌跡。

可愛らしい。

紺色のランドセルを後ろから眺め、その背を見送る朝でした。

いってらっしゃい。

(「この子は遅刻するだろうな。周りにランドセル背負っている小学生いなかったもんな」と思ったのはここだけの秘密)


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