どう生きていくか。飲食店のテイクアウトに学ぶ

4月に入って三日も経つ。
今日、久々に見た桜は満開だけれど、どことなく白っぽく見えたのは、私の方の問題。


今、私たちは見たこともない、得体の知れない何かに怯えながらの暮らしを強いられている。
誰が悪いのか、なんていう犯人捜しは意味がなく、これからをどうしていくか、つまり自分自身はどう生きていくかを試されている。今。

豊かで貧しい日本。
町には食べ物であふれているのに、食料自給率37%という矛盾。
自国の食物だけでは生きていけないのに、コンビニやスーパーのお弁当、総菜は大量に廃棄されている。
コンビニでは消費期限の迫った商品の値引きやポイント還元を実施。
季節商品(恵方巻やおせちなど)を完全予約制に。それでも当然ロスはある。

昔、『県庁の星』という映画を観た時、売れ残った揚げ物を一度水にさらし、もう一度油で揚げると表面がカリっとする場面を見て、びっくりしたことがあったけど、これが不正なのか否かと言えば、表現方法によってはアリではないかと思っている。
「昨日揚げたアジフライだけど、一度水にさらして二度揚げしていますから、カリっと美味しいですよ~。」と言われたらどう?
えー、昨日のフライじゃん。今日揚げたてが欲しいわ~。
なのか。
食品ロスを減らしているわー、このスーパー。えらいわ~。
なのか。
そんな風にあからさまに言われたら、前者がほとんどだろうね。実際のところ。
しかし、家で揚げ物は作らない。だってぇー、油が飛び散るしー、揚げ油も余っちゃうしーってなもんだ。

人は、自分以外の人、しかも顔が見えない誰かわからない人が作った食べ物に対して傲慢だ。
飲食店で顔が見えていれば、感謝の気持ちも生まれる。
このご時世、様々な飲食店がテイクアウトを始めている。
私の店では元々テイクアウトや配達をしていたから、それを強化するだけだけど、初めてテイクアウトを始めるお店さんは、ご苦労されているはず。ありがたいことだ。


飲食店は作った人の顔が見える。
何が入っているのか、どうやって温めて食べたらいいのか教えてくれる。
そのうえ、頑張ろうねと声掛けまでしてくれちゃう(お店も多いはず)。
これからは飲食店でテイクアウトだな、なんてハマってしまう人もいたりして。
もちろん飲食店としてはこの騒動が落ち着いた時には、店内でゆっくり召し上がっていただきたい気持ちでいっぱいだ。
でも今は、購入してくださる方に、ありがとうの気持ちしかないわけで。
真面目にやっている飲食店は、たぶんみんなそう思っていると思うよ。

テイクアウトしてくれて、ありがとう。乗り切ろうぜ!

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