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【エッセイ】 子供たちと読書のおはなし

 今日は読書について。
 
 〝子供に本を読ませなさい〟

 と言う話を良く聞く。学校でも朝読の時間なんてのがあって、小さい頃から読書習慣(国語力とか読解力とかも?)を付けましょう!と言うことなんだと思う。昔(いつの話?)はそんなのなかったですよね?
 
 でもこれって、どうなんだろうか。

 本(この場合、字がたくさんの小説本のこと)を読んで、その面白さに目覚める子もいれば、読めば読むほど、イライラして本嫌いになる子もいるのだと思う。
 つまりが、本が好きな人って生まれ持って好き!なのであって、読まない(むしろ読めない)人は、生まれながらに本が読めない人種(?)なんだと思うのです。

 親が本を読まないのに子供に本を読ませようとするのって、自分が読めないのになんで子供が読める側に居ると思うのだろう。親が本好きだったら子供も本好きだった。って傾向はあるとは思うけど、これは単に家に本がたくさんあったり、図書館や書店に行く機会が多くて、自然と本と親しみやすい環境があったから、だとは思います。

 以前、書いたこちら↓にあるように、
https://note.com/miyu_momo11/n/nfd780bb4a53d
 うちの息子は作家になりました。本が大好きで小さい頃からよく読んでいた。これは私が読書好きで、ほぼ毎日のように図書館に通い、同じく本好きだった祖父(私の父)に毎月何かしらの本(マンガや図鑑もOK)を買いに本屋さんに連れてってもらってたからってのも大いにあると思います。

が、

 うちには子供が二人居て、もう一人の息子は、全く本好きではありません。

 もちろん図書館には一緒に行ってました。何なら弟が生まれる前から行ってたので、回数にしたら兄の方が多いのかもしれません。でも興味を示していたのはウォーリーを探せ、とか迷路とか手品とか図鑑とか。いわゆる物語系は全く興味を示さなかった。読み聞かせはしましたよ。それでも興味持たなかったですね。ドラマを観て泣いたりしてたので感受性がないわけでもなかったと思います。特にトイストーリーは主人公の年齢経過が結構本人のそれと合っていて、シリーズが新しくなるたんびに観て感銘を受けてました。

 でもとりあえず本(字がいっぱいのやつ)は今でも読みません。

 本を読まないと読解力が付かない・・とするなら、それは正解なのか?何も読解力って読書だけではなく、ドラマや漫画でも大丈夫なような気もしますが。
 コミュニケーション能力は対話が必然だと思うので、いくらワイワイガヤガヤした内容(何それ?)の本を読んでも付かないような気はします。

 まぁでも兄は、コミュ力があって、暗記力とか暗算がヤバ凄かったので、そっち系(どっち?)だったのかもしれませんが。

 だから、同じように図書館に連れてっても、同じように読み聞かせしても、性格の違いなのか、必ずしも本好きになるとは限らない(むしろ持って生まれた性格!?)のでは?と思っています。

 だから、

 朝読が辛い子もいるんだろうな。同じ時間に鉄棒の練習した方がいい子も絶対に居ると思うのです。朝読をやめて好きなこと!をする時間にしたら良いのに。20分くらいでしたっけ?もちろん、本が読みたい!って子はどんどん読んでいけば良いと思うけど、手芸や編み物とかも良いですね。あとせめてマンガをOKにして欲しい。なかなか難しいでしょうけど、スポーツする子はマンガが取っ掛かりって言う子も多いですしね。自分の好き!を見つけられる時間になると良いですね。
 息子たちが小学校を卒業してからかなり経ってるので今の状況は知りませんが、あんまり大人が読め読め!と言いまくると、先ほども書きましたが却って子供は読みたがらないような気もします。
 今は誘惑が多いですし、昔は子供の娯楽と言ったら読書くらいだった(そんなことは無い)だろうし。あと今の子は習い事もたくさんしてるだろうしそんな時間も無いのかな。

 読める体質(?)なのにまだ良い本に出逢ってない人は、子供はもちろん、大人でもたくさんいると思います。
 そんな人には早く気づいて欲しいです。(あれ?そのために朝読があるの?!)

 本はいいですよね。別の世界の主人公になれるのですよ。わたしは小説を読む時、常に頭の中で映像化されてて、自分で当て嵌めた俳優さんたちが演じてくれています。(ちなみに本が映像化されて、演じる俳優さんが当たった試しは一度もありません)前に友達にその事を言ったらびっくりされました。その子も読書好きですが、〝文字は文字〟だって言ってて映像は浮かばないらしいです。

 わたしは自分で書くときも同じです。某俳優さんが演じてくれてるのをわたしが文字にしてるって感じ。

 皆さんはどうですか?
 本好きでも読み方はいろいろなんですね。
(ちなみに、作家活動している息子もわたしと同じだと言ってました。これは遺伝でしょうか?)

 さて、書くこともなくなったのですが、なんか、支離滅裂の上にタイトルが回収させてないので、息子(本好きな方)のエピソードを二つほど追加で書いて行こうと思います。

 ①【力石の話】

 息子が小学生の頃の夏休みの話です。
 子供たちがまだ幼い頃、わたしは平日に2日ほど午前中中心の数時間のパートをしていました。子供が学校に行ってる間だけ、のつもりだったのですが、長期休みは子らだけで家で留守番することも何度かありました。
 その頃、長男は中学生で家に居たり居なかったり、次男は図書館でマンガをたくさん借りて、比較的、午前中は家に居ました。

 パート中、マナーモードにしていた携帯(当時はガラケー)が鳴りました。(子供が留守番してる時はデスクに置いていいと言われていたので)子はまだ携帯を持っておらず、発信元は家の固定電話。何事!?と思い先生(診療所です)に許可をもらい廊下に出て電話に出ると、

___『もしもし?どしたの?』

___『お母さん。早く帰ってきて』

___『何?どしたん?お兄ちゃんは?!』

___『おらん』

___『どしたん?!』←かなり混乱。しかも、子供がすごく涙声。

___『お母さん』

___『うん』

___『力石が・・』

___『え?』

___『力石が・・・しんだ・・・』

え?は?

 そう、読んでいたのは、あしたのジョーでした。そうね、死んじゃうね。

___『そうなん?』

___『うん。あんな、(めちゃくちゃ号泣)ジョーとたたかっててな(嗚咽)・・・あくしゅしようとしてな、・・・たおれた』

しばらく、泣きじゃくる息子___

___『そうか、悲しいね』

___『うん、だから、早く帰ってきて』

___『わかった!仕事終わったらダッシュで帰るね!』

 てなことがありました。

 その後、息子さん大丈夫なの?と先生に聞かれ、あらましを伝えると、先生も息子の気持ち?に寄り添ってくださり、「そうか!!死んじゃったか!そりゃ辛いな。今日は早く帰ってあげて!」と。

 わたしはそのあと、買い物もせずに帰宅して、息子に延々とあしたのジョーのストーリーを聞かされることになりました。(だいたいは、知ってた)


②【ズッコケシリーズが全50巻の話】

 あの頃、息子は小学校の何年生だったのだろうか?あまり覚えてませんが、他のお子さんとおそらく同じように、息子はかいけつゾロリやズッコケ三人組のシリーズが大好きでした。

 図書館で借りてきたり、気に入った本があれは本屋で買ったり常に何かしら読んでいたと思います。

 そして、ズッコケシリーズを一巻から読みたいと図書館で予約するも、飛び飛びでしか届きません。まぁ最初は飛び飛びでも読んでいたのですが(実はわたしは読んだ事ないのですが、あれは続き物だったのでしょうか??)、なかなか来ない巻があって、業を煮やし、息子が、〝全部、買いたい〟と言って来ました。当時、息子のお小遣いは年齢×百円で、マックスで千円だったと思います。何年生だったか忘れましたが、まあ、800円か900円か?くらいだったはずです。それにわたしの父が月に一冊、本屋に一緒に行って本を買ってくれてました。(多分ほぼほぼコロコロコミックスを買っていた)

 自分のお小遣いは駄菓子を買わなきゃいけない。おじいちゃんに頼んでも50ヶ月(4年以上)かかるし、コロコロコミックスは外せない。てなわけで、〝お母さんが買って欲しい!〟と言うわけです。

 え?全50巻?え?そんなに?読めるの?いや、絶対ダメとは言わない。現に、欲しい本をじーちゃんとは別に買ってあげたことは何度もあった。

 が、しかしだ。

『宝物にする!』
『絶対読む!!』

 と言い張る息子を説得し、わたしは買いませんでした。理由は、全巻読み終わる前に他の本にも興味を持つだろうし、そもそも当時でもいっぱいだった本棚のどこに仕舞うんだよ!と思ったから・・なんですけど、今から考えると酷い親ですよね。(すみません)

 息子は結局、駄々を捏ねずに、他の本を読んだり、当時やってたスポーツにのめり込んで行って、中学生くらいで読書数自体が減って行ったんですけど、今でも自分の子が生まれたら、何でも好きな本を買ってあげると言ってる(祖父にもめちゃくちゃ感謝してるようです)ので、きっと忘れていないと思います。

 息子よ、そして、ズッコケ三人組の作者の那須先生。あの時は本当にすみませんでした。🙇

これにて終わります。
読んでくださり、ありがとうございました。

子供たちと読書のおはなし
 

 

 


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