ラーメン動画から考察する宮崎駿の性格分析

宮崎監督が夜食のラーメンを作る動画(私の大好きな動画w)。
https://youtu.be/CHnIVEj_OcM?t=153


宮崎監督は助手の人に
「(卵を)まわし入れて」
というのだが、助手の人は「まわし入れる」の意味を理解しておらず、箸で卵をかき混ぜながら入れている!!


「まわし入れる」ってそういうことじゃない(笑)


宮崎監督はおそらくこの勘違いに気づいたのだが、「違う!まわし入れるってのはそうじゃなくて鍋の上で器を回しながら入れるんだよ!」という注意はしていない。


なぜか。


おそらく、直前に「少しずつ優しく入れろ!」と一度注意していたからではないか。


続けざまに注意すると助手の人を凹ませすぎてしまうので、まわし入れを勘違いしてることに気づいていても、あえて注意しなかった。

つまり、宮崎駿は注意したり怒ったりする時でも常に相手のダメージ量を慮りながら、それほど引きづらずに済むダメージの範囲内で怒れる人。

そういう気配りが出来る人。


結論。

宮崎駿は優しい。

画像1

蛇足

もし「違う!鍋の上で器を回しながら入れるんだよ!」と注意していたらどうなっていたか。

おそらく助手の人は「縮こまった」と思われる。

ブラック経営者は「いかに従業員を縮こまらせるか(自由を剥奪して作業労働者に仕立て上げるか)」を考えるけど、宮崎駿は「いかに従業員をのびのびさせるか(縮こまっていてはいい絵が描けない!)」を考えているのだと思う。


もちろんアニメ制作は分業化された共同作業だから、最低限の縮こまりは必要ではあるが…


追記

「パヤオが麺混ぜてるから回し入れる必要無いのにパヤオが気づいたからだよ」という指摘を頂いた。

それは盲点だった。

しかしそれなら今度は

「その事に気づいて(回し入れなくてもいいな)と自分の考えを瞬時に修正できるパヤオは偉い!」

と思ってしまう。


人間、自分が事前に考えたこと通りに物事を進めたがる傾向があって、思い通りに動かなかった他人を(たとえそれが結果的には合理的な動きだったとしても)たしなめたくなる。


「(結果的な)合理的な物事の進行」より「他人をたしなめる欲」の方を優先しがちな人が多い中で、やっぱりパヤオはそのあたりの気遣いができる人なのだ。


※優しさや気遣いが出来るのはラーメン作りだからであって、作品作りや自分の奥底にある価値観や思想に関しては宮崎駿も「事前に考えたこと通りに物事を進めたがる傾向があって、思い通りに動かなかった他人を(たとえそれが結果的には合理的な動きだったとしても)たしなめたくなる」人だろう。


そういった譲れない「核」を持ってるところも勿論宮崎監督の魅力なのである。

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