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自分で出来る究極の面接対策

新しい年度が始まり、新たな職場に入社された方や、学生から社会人へと環境が変わられる方が多いこの季節。企業の人事採用担当者は、入社された方の受け入れや研修、翌年の採用活動で慌ただしく動かれている時期と思います。

今回は、元転職エージェントの視点から、就職活動・転職活動をされている方向けに「自分で出来る面接対策」についてお伝えします。

面接対策とは

書類選考・適性検査・筆記試験・面接といった企業の採用フローの中で重要視されている「面接」。近年は、イベント開催・インターン・カジュアル面談など、非構成的な場面でお互いを知っていくといった採用フローも多くなっていますが、やはり、最終的に企業と候補者さんが入社に向け最も深くすり合わせが出来る場は「面接」と捉えられることが多いのではないでしょうか。

就職活動・転職活動中の方も、書類選考が通過すると、面接対策を練り「内定をもらう確率を高める」と行動されることが多いと思います。

一般的に、面接対策には下記の手順があります。

企業(業界)研究
応募企業について、面接前に情報収集を行います。企業のミッション・ビジョン・バリューや製品・サービス、業界全体の傾向やその企業のポジションなどを研究します。
自己分析、キャリアの棚卸
自分の強みや弱み、興味関心の強い領域など自己の傾向について分析します。また、過去の経験や成果、これまでのキャリアの意味付けや将来の目標などを明確にします。
面接での質問への準備
「あなたの強みは何ですか?」「なぜこのポジションに興味を持ちましたか?」などの一般的な質問に対する答えを準備します。
逆質問の準備
応募企業に対する質問も重要です。業務だけでなく働き方や環境など、入社前に気になることを整理しておきます。
印象管理
面接に相応しい身だしなみや雰囲気を作ります。トーンや話し方などの「伝え方」も磨いておく必要があります。

転職エージェントも面接対策をしてくれる

転職エージェントから求人紹介を受けた際、面接前には、エージェントの担当者が面接対策をしてくれることがあります。

人材紹介会社の方針により「オンラインや対面で模擬面接」など手厚いサポートがある場合もあれば、「希望すれば電話でアドバイス」といったように、いくつかパターンがありますので、担当の方とコミュニケーションを取りながら、しっかりとフィードバックをいただけると良いでしょう。

究極の面接対策

面接対策は、転職エージェント以外にもWEB上や書籍で多くのテクニックが公開されているため、一般的な対策を練る方法はいくらでもあります。
今回お伝えしたい面接対策は、上記のようなWEBや書籍で公開されている一般的なものではなく、唯一無二の「自分にしかできない」面接対策となります。

あなたが応募企業の社長だったら、あなたを雇いたいと思いますか?

今回の面接対策はとてもシンプル。

「自分が応募企業の社長なら、自分というビジネスパーソンを雇いたいと思うか?」この問いを是非ご自分に投げかけてみてください。

答えが「Yes」の場合、それはなぜですか?「No」の場合も、それはなぜでしょうか?

また「70%くらいはYesだけど、30%はNoかな」といった割合がある場合、その内訳を書き出してみてください。

そこから「この点は自信を持って応募企業に伝えられる」「この部分は経験がないけれど、この視点があればカバーできそう」など対応策についても、自分で納得できる方法を提示していきましょう。

「社長だったらと言われても、いきなりイメージはしにくいな…」と思われた方は「自分が自分の上司だったら、自分のような部下と一緒に働きたいと思うか?(それはなぜか?)」「自分が自分の同僚だったら、机を並べて同じチームで働きたいか?(それはなぜか?)」、マネージャーポジションの方であれば「自分が自分の部下や上司である部長だったら」、営業の方であれば「自分が自分のお客さんだったら」など、時間をともにする相手や近くで働く方の立場に立ち、自分自身を俯瞰的に観察します。

この考え方は、「メタ認知思考」と言われるもので「自分の認知活動を客観的にとらえる」「自らの認知(考える・感じる・記憶する・判断するなど)を認知すること」を指します。

メタ認知思考が入社後も自分を助けてくれる

今回は、就職活動・転職活動における面接の場を想定し、メタ認知の思考を取り入れていますが、実はこのメタ認知は「入社後のあなた」をも助けてくれます。

言わずもがなですが、就職活動・転職活動のゴールは内定や入社ではありません。大切なのは、入社後皆さんが活躍し、その仕事を通じて幸せになることです。

先ほどの問いは、入社後も定期的に自分に問いかけてあげることで、仕事に深みを増してくれ、自分を助けてくれます。

「自分だったら自分のような営業から、製品やサービスを購入したいかな?」「自分が営業事務だったら、自分のサポートをしたいと思えるかな?」「自分が生産部門だったら、自分のような品質管理部門と連携しながら仕事を進めたいかな?」

これらの問いに対し「それはなぜか?」「どうなったらYesの割合を高めていけるか?」といった問いを深めていくことで、自分がどうあるべきか、どう振舞うと自分も相手も気持ちよく働くことができるのかが分かってきます。

会社や上司からおりてきた目標ではなく、自分の内側から「自分と自分の周りを繋ぐ目標」を生み出すことが可能となります。

是非、そんな風に、仕事を通し幸せになっていきたいですよね。



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