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1点をもぎ取る執念、1点を取られない執念でCSへ 2023.10.10楽天VSロッテ

7回表、1アウト1塁。
佐藤都志也は、送りバント。
これだ、これがマリーンズだ。
何が何でも1点をもぎ取りたい。とにかく目の前の1点がほしいのだ。
2アウトだっていい、スコアリングポジションにランナーを送れば、次の打者にすべてをかける。

中村奨吾は責任の重さを思い知っている。
ここで1点を取るか、取れないかの天と地ほどの差を。
低めのチェンジアップ、スライダーにひっかかり、2ストライクを取られたものの、その後のチェンジアップ、スライダーの連投を執念で見送った。
フルカウントからのど真ん中、ストレートをセンターに鋭く打ち返した。
2アウト、1・3塁。

荻野貴司は、ここぞと執念を見せた。
渾身のスイングは、ピッチャーを強襲。
転がる打球、3塁ランナーはホームへ、ボールは1塁へ、わずかの差で荻野が先にベースを駆け抜ける。

これがマリーンズだ。
すべては、1アウトからの送りバントで始まった。
チャンスを確実に広げ、執念で1点をもぎ取る。
これが千葉ロッテマリーンズの野球である、真骨頂である。

運も味方につけた連打からの先制点。
安田尚憲の技術とパワーが魅せたホームラン。
流れを確実に勝利へ引き寄せたのが、マリーンズらしい、1点にこだわる野球、執念でもぎ取った3点目である。

さらにバントを決めた佐藤都志也は、8回、満塁から2点タイムリーを放つ。
これだ!
歓喜の勝利は、ぐんと近寄った。

左のエースと呼ばれる小島和哉は、いつも吉井監督にケチョンケチョンに酷評される。
0点で抑えたって、褒められない。
ボールが多すぎ、テンポが悪い。

小島が厳しいコメントを浴びせられれば浴びせられるほど、うれしくなる。
だって、こんなに期待されてるんだよ、こんなに高い評価をもらってるんだよ。
できないやつには、何も言わないって。

その期待を背負って、最終戦の天王山に先発した小島。
気負うな、でも気合いだ。
なぜか先頭打者を出してしまう。
満塁のピンチも招いてしまう。
それでも、なんとか、打ち取る。
ゲッツーに救われる。

なんだかんだ7イニングを0に抑える。
これが小島なんだな。
この大事な試合で、平常運転と言えば平常運転。
あとは、坂本と復帰の益田でシャットアウト。

雨の楽天モバイルパーク宮城。
イーグルスの応援の大歓声は、落胆のため息に変わる。
千葉ロッテマリーンズのサポーターは、安堵と歓喜に包まれる。

見どころ多々あるこの試合だけど、やっぱ痺れたのは、1アウト1塁からの送りバントから、執念で、意地でもぎ取った1点。
そして、あの1点がこの試合のターニングポイントだったと思う。
あの得点の瞬間の、小島の喜びようったら。
それだけ、あのタイミングでの3点目は重要だったってことだ。

さあこれで、ZOZOマリンでCSを迎える。
谷保さんを再びZOZOマリンに呼び戻した。

実は、大分住みの自分は、paypayドームのCSのチケット抽選に応募してた。
現地で、生で応援できるビジターか、行けないけどやっぱりホームのZOZOマリンか。
心の中では、葛藤しつつ、でもpaypayドームのCS行きたいな、って気持ちもけっこうあった。

でも、谷保さんのあのセレモニーや、動画を見て、またこの痺れる状況で最終戦を見て、ZOZOマリンでできてよかったって思う。

千葉ロッテマリーンズ ここから勝ち上がろうぜ!
千葉ロッテマリーンズ チャンピオンフラッグをつかもうぜ!




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