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日々のこと 0712

『ホットギミック』をまた見てきた。2回目。

同じ映画を映画館で複数回見ると言うと「わざわざ?」「ヒマなの?」とかいわれる。「みんなも見ればいいのにね」とひそかに思っている。
映画は2回目、または3回目がいちばんいいと思う。
『桐島、部活やめるってよ』がいちばんよかったのは3回目。ドロドロに泣いた。2ケタ回見た映画もあるけれど、11回目と12回目の何が違ったかは、正直よくわからない。

確認作業でもう一度見たいわけじゃなく、どっぷりその世界に漬かりたいから見ている。そして2回目3回目は、何故だか私の五感が増幅する。
1回目が少し曇ったガラス越しの風景だとすると、2回目は透明クリアなガラスになる。なんならガラスがない。すべての色彩も音も、洪水みたいに溢れ出して、ダイレクトに私の中に全部入ってくる。1回目が曇りガラスだったということに、2回目を見て初めて気づく。
「新鮮味が薄れるでしょ」と思うかもしれないが、確かに4回見ると薄れる。そのラインが多分3回目なのだ。
先月今月あたりで2回見たのは、他に『町田くんの世界』『旅のおわり世界のはじまり』あたり。どちらも2回目の方がぴかぴかクリアのむきだしだった。誰のことも本当によく見えた。視力3.0、モスキート音まで聞こえる。
ときめきは3倍増しになって、ただただ包み込まれる。

クドカンが何度も同じ映画を見る人らしく「好きな音楽ライブに何度も行くのと同じ感覚」といってるのを、こないだ何かで読んだ。うまいこと言う。
同じ構成でも皆、ライブには行くじゃんね。ここで始まりここで静まる、ここでサイコー盛り上がる、アンコールはこれだ、と知っていても行くじゃんね。
映像を流すだけの映画と生ライブは違うと思うかもしれないが、実は映画も生モノなんである。隣の席に座る人も、笑い声が起きるシーンも違う。そうするともう、全く違う映画になってしまう。
ただ、そういうことをあまり言うと「マニアな世界」とか言われて終わりそうだから、あんま言わない。

映画は2回目が最高。モノによっては3回目。
自分のお気に入りくらいもう一度見てみても損しない。騙されたと思って。オススメです。

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関係ないけど、最近はこんなの聞いてます。カラダ揺らしながら聞くと気持ちいいです。
夢の途中で私はあなたに出逢いたい。たとえ世界がどうなろうとも。
おやすみなさい。




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