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『シュシュシュの娘』2021.09.10宇野祥平&橋野純平 舞台挨拶レポート

鴉丸吾郎役・宇野祥平さんと、自警団の馬場甫役・橋野純平さんによる舞台挨拶。お二人ともシネマスコーレには馴染みが深く、長年にわたり来館を重ねてきた方々です。今回『シュシュシュの娘』では共演者として名古屋初登壇。本作の舞台挨拶自体もそれぞれ初めてだそう。平日昼間の時間帯にもかかわらず、盛況な中で舞台挨拶が行われました。

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坪井:この作品に参加した経緯は?

橋野:オーディションを受けつつ、今回はスタッフとしても参加しました。

宇野:橋野くんは学生スタッフたちの心のケアもしていて、僕も含めて皆その存在に助けられたと思います。

橋野:いえいえ、宇野さんが一番助けてました。学生たち大丈夫かな? と気を遣って、全員に銭湯の券を差し入れてくださったり。

宇野:いえいえ。橋野くんの方が。

橋野:いえいえ。…これ、気持ち悪い時間ですね。

(会場笑)

宇野:僕は監督から「72歳の役はできますか?」とメールが来ました。「誰かと間違ってるのかな?」と思いながらも、監督が望むならと。

坪井:特殊メイクは、今までに経験ありますか?

宇野:ないです。お父さんならまだ分かるけど、おじいさんは想像もつかなかったです。でも今回、監督はいろんな挑戦をされていて、昔の映画は老け役が結構あったこともあるので、挑戦しようと思ったのかなと。

坪井:福田さんと宇野さんは、年齢差20歳もないですよね。特殊メイクはなかなか発想できないです。

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宇野:そうですね。お金もかかるし、すごいことだなって。自主映画でお金がない中ですから。でも現場は、自主映画感はなかったです。入江さんの他の現場とあんまり変わらなかったですね、僕は。

橋野:入江さんは商業とか自主とか関係なく、ある意味厳しくて温かいスタンスでやっていて、それに対して技術部以外のスタッフ陣はほぼ学生で、必死で付いていこうとしてました。「プロの現場はこういうものなんだ」と締まる部分もあり、泣きそうになる人もいっぱいいて、入江さんの姿勢は一貫していたかなと思います。

宇野:僕も自主とか商業とか、あまり感じなかったです。自分自身もあんまりそういう意識はなかったですね。監督もいつもと同じ。ただ学生スタッフから見れば、こんな距離でいられることはないだろうなと思いました。やっぱりお金がかかっている現場は人数が多くて、近くでは見られない。それを直で見られるのはすごいことだと思いました。

橋野:そうですね。僕は出番より裏方の方が多かったですが、役者陣が、宇野さんや吉岡さん、新さんも含めて自主映画に理解があるので、学生スタッフの段取りが悪くてもそれを楽しんでくれている感じがすごくありました。僕以外にも俳優兼スタッフで来ている人がいて、宇野さんは待ち時間に俳優部として相談に乗ったりして、彼らもすごく喜んでました。そんな先輩たちがいるのはありがたいし、それも含めて映画作りは面白いという感じになっていて良かったです。

坪井:ある意味、入江さんの映画学校、ワークショップですね。

橋野:そうですね!

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坪井:入江さんが育ったミニシアターという場所に対する恩返しでもあり、新しい才能が出るかもしれないところにプロが入っていて、他にない現場だったのかなと思います。二人は、完成した映画はどうでしたか?

橋野:台本を読んだ時はどうなるんだろうと想像できない部分もありましたが、俳優や演出の力が入ってこういうふうになるんだと。チャレンジや心意気もすごく面白いなと感じましたね。

宇野:ホンがまず面白かったし、皆さんも映画を見て思ったと思うんですが「シュシュシュの娘ってそういうことなんだ」と。入江さんがどんどんメジャーになっていく過程を見ていたので、ここでまた攻めるんだなというのがまずすごいと思いました。自主映画ということも含め、不安定な状態に自分を置けるというか。入江さんが今まで見てきたこと、面白いと思ったこと、メジャーではできないことを独自のユーモアで見せていて、なかなかできないことです。僕はすごく好きですね。

坪井:ミニシアターで見るべき映画ですね。宇野くんにあの役をやらせる時点で充分に仕掛けてると僕も思いました。それも入江さんらしい。福田沙紀さんもそうですし。

宇野:福田さんは素晴らしかったですね。

坪井:宇野くんも素晴らしくて。

宇野:取ってつけたように。

(会場笑)

坪井:取ってつけてないですよ!(笑)では最後に。

橋野:どこの映画館も厳しい中で来てくださり、そういう方々のおかげで僕らも映画をやれています。映画が好きで良かったなと思うことが多々あります。これからもぜひ映画館に来てください。

宇野:平日の貴重な時間に本当にありがとうございます。スコーレにはお世話になってます。また映画を持ってこれたら嬉しいなと思います。

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舞台挨拶の終わりには、宇野さんのお土産をめぐるじゃんけん大会も。
最後まで笑いの絶えないトークとなりました。

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『シュシュシュの娘』
全国ミニシアターでまだまだ公開中!お早めに!

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