採用試験をたくさん受けるメリット

就活アドバイザーの宮野です。
120社プレエントリー、60社エントリーシート提出、30社面接を受けた結果、どのようなメリットがあったか説明します。

まずは圧倒的に経験を積めることがあげられます。エントリーシートも面接も百戦錬磨のように受けるほど通過率が上がっていきます。コツのようなものが掴めるのです。
ただし、条件がひとつあり、同じ業界でなければならないことです。まったく同じかである必要はありませんが、わたしのようにマスコミ・エンタメ業界といったおおまかな方向性は必要です。さらに大企業しか受けなければ、その効果はさらに上がります。
わたしは大学受験のときもいわゆる滑り止めといわれる大学は一切受けず、行きたい大学だけ受験しました。下手をしたら浪人していましたが、今はこうして現役を貫いております。

要するに自分を追い込まなければ、最高のパフォーマンスは引き出せないということです。場合によっては40年勤める会社を4ヵ月で決めてしまうものこそ就職活動なのです。そこに心血を注がなければいつ注ぐのでしょうか。その選択肢を自ら減らさないために、たくさんの会社を受けるのです。大学と違って受験料はかかりません。かかるのは時間と労力だけです。それはあなたの決心だけでどうにかなるものなのです。

お金が必要だということは以前にも述べましたが、わたしは昼はビュッフェ、夜は居酒屋のアルバイトを掛け持ちながら、60社分の企業研究と対策に時間と労力を注ぎ込みました。それでいて睡眠は最低5時間はとっていました。
これは大学受験と似ているかもしれません。志望校の傾向と対策をした覚えはみなさんにもあると思います。その経験を就職活動に活かさない人がかなり多いのです。

大きな理由として高校のように皆が大学を目指すわけではないからです。大学を卒業ともなれば、留学をする人、大学院に進む人、起業をする人、好きなことをする人、家業を継ぐ人、資格の勉強をする人……なにも就職活動をする人ばかりではないのです。現にわたしの学科は特殊だったこともあり、就活をする人は半分もいませんでした。それが見えないライバルをたくさん生み出し、こんなはずではなかった、と採用に落ちてからその熾烈さに気づくのです。模試のようなものはありませんから、自分が全国でどれくらい採用に近いのか気づかせてくれる機会がないのです。それに最後まで気づけない人は内定を一つも得ることはできません。

簡単に言えば「危機感」がないのです。

わたしがいつも就活中に言い聞かせていたことは、就活は99%の危機感と1%の努力である、ということです。有名な言葉に似ていますが、ぬるま湯に漬かり切った大学生にはこれが決定的に足りません。ここぞというときの集中力が合否を分けるのです。就活は単位のようになんとかなりません。一夜漬けでもどうにもなりません。自分と向き合い、相手を知ること。これにはじっくり時間をかけなければなりません。

面接官は簡単にあなたを見抜きます。採用のプロですから。嘘やハッタリは一回は使えても二回目は使えません。そこを掘り下げればあなたが空っぽだとすぐにわかります。たった4ヵ月。人生のそれだけを全力で就活に注げばいいのですから、みなさんも危機感をもってやってほしいと思います。ちなみにわたしが人生で一番大変だったことは?と聞かれれば、すぐに就職活動と答えます。血を吐きそうなくらい人生のすべてをぶつけたからです。

宮野美也

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