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誉れ高き勇敢なブルーよ

(初出:旧ブログ2015/12/30)

 友人が「日本のサッカー界は今"幕末"である」と発言したことがあった。代表監督は海外から呼ぶべきという「開国派」、日本人監督を育てるべきという「攘夷派」、Jリーグなんてまだまだという「倒幕派」とJリーグ最高という「佐幕派」。そこまで日本史に詳しくないけどこの指摘はなるほどと思った。

 この本の主人公、望月はJ3クラブのGM。過去に寸前で記者にリークされアルゼンチン人監督招聘に失敗したことがあるこの男が、日本サッカー協会会長である羽佐間(モデルは川淵三郎?)から再びA代表の監督探しを依頼される。望月はヨーロッパを転々とするがどうにもうまくいかない。やがて日本サッカーの過去と現在、そして羽佐間の親戚である亡き望月の妻を含めて複雑に絡まり合い、黒幕と新監督を見つけ出す。

 「誉れ高き勇敢なブルーよ」という大きい題名に相応しい本城雅人の硬派で乾いた文体が、本格サッカーミステリを盛り上げる。韓国人大リーガーの行方を追った『ノーバディノウズ』も同じく著者のスポーツ愛を覗かせつつハードボイルドでカッコイイ。

#サッカー #小説 #ミステリ #本城雅人


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みやまる

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93年所沢市生まれ。校正業をしつつ、小説を書いたり(山田るみ)、講談をしたりしてます。このnoteではスポーツを中心にいろんなことを書きます