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10.地球が吐き出したのは

かなしい
つらい
こわい
くるしい

夜になると浮かぶ気持ち
朝になれば消える気持ち

それは きっと
地球が呼吸した二酸化炭素
耐えられずに吐き出した

だから太陽に恋をしてたって人間にばれた

そうこれは
地球が生きてきた
その証

綺麗でも汚くもない
ただ何層にも重なった狂気の目まぐるしさ
わたしにドクドクと伝わってくる
胸の痛み 痛み 痛い

だから朝になれば感じるの
わたしは誰かしら?
わたしはどこの人なのかしら?
夢の世界と現実の世界の狭間?
そうではない
地球で生きてきた人たちの恐怖を
わたしも胸に痛いほど刻んできた
その人たちに成り代わって受けた痛み
わたしは確かに歴史上の人物だった

これはお話
地球がまだ愛を知らなかった頃の、お話。