子離れへ、一歩
先日、息子が初めてお友達のお家へ1人で遊びに行った。
話の流れでよかったら息子くんだけ遊びに来てねと言われて本人も行きたいとのことだったのでお邪魔することになったのだ。
2年生の春休み。
息子にとっても母親である私にとっても今までと違う一歩を踏み出す日になった気がする。
それは子離れへの1歩だと感じた。
幼児期の息子はとても大人しくてどこへ行っても私にベッタリな子だった。
心配になって入室した親子教室(プレスクールのような場所)では通い初めて数ヶ月間ほとんど話さず先生に家ではどう?と聞かれるほど。
ちなみに大人しい性格なだけで自宅では当然話すし気分がノッてくれば歌もうたう。ただ単に慣れない場所では萎縮してしまうだけで教室もしばらくして楽しめるようになった。
保育園は若くてほんわかした雰囲気の先生が担任になったこともあり問題なく通えた。
この先生じゃなかったらダメだったかもと思う。
特別親から評判がいいってわけではなかったけれど相性のいい先生に見てもらえることは息子にとって最も重要なことだった。
幸運にも3年間その先生に見てもらえて保育園時代を過ごした後に学校へ入学。
各方面から色んな子が集まってきて大人しい息子にとっては戸惑うこともあったに違いない。
その上いきなり1ヶ月間の休校。
その後再開するも通学路もうろ覚えの1年生だったので近所にお願いして一緒に行かせてもらうことに。
女の子の多いグループでさぞ居心地が悪かっただろう。
大人しくて思ったことをはっきり言えず泣いて帰宅したこともあった。
クラスの元気な子のトラブルに巻き込まれたこともあった。
それでも、学校楽しいし給食が大好きと言ってまいにち元気に登校して行ってくれた。
最近は同じ保育園だったお友達を中心に仲良くしてくれる子が増えてきて息子のペースで世界を作り始めている。
そして春休みのこの日を迎えた。
数日前から楽しみにしていて当日の朝も今日行くんだよね!とニコニコ顔。
行きは帰りは迎えにいったのだけれど「盛り上がってるからちょっと入って〜」とお家へ上がらせてもらった。
そこには私がいなくてものびのびと遊ぶ息子の姿が…
ちょっと涙目になる私。
挨拶をして上がって自分から手を洗っていたよとお友達のお母さんが教えてくれて心配だったけどしっかり社会性が身についていたことが分かった。
お邪魔しました、またね〜とお家を後にしてひと言目に息子は「超楽しかった」と言った。
私がついていなくてもこんなに楽しめるようになったんだな。
こうやって進んでいった先に自立があるんだな。
これは子離れの一歩なのかもしれないな。
…ちょっと寂しいなあ。
突然やってきた「子離れ」の兆し。
それは満開の桜が散ってしまうような寂しさを一緒に連れて来た。
目を細めてずっと眺めていたいけれどあっという間に散りゆく美しく儚げな桜の花。
奇しくも春の訪れと共に子育ての終わりの始まりを私に感じさせたのだった。
きっと来年も再来年もこれから先ずっとこの季節に桜を眺めると思い出すであろうこの1歩をしっかり踏みしめて進んでいきたい。
♢
今回は思いたってエッセイを書いてみました。
子供の成長の節目をこうして書いておくと後から読み返すことも出来るしいいですね。
これからは詩の合間に書けたらいいなと思っています。
最後まで読んで頂きありがとうございました✨
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