「ケモ耳っ娘になったからには～」閑話Ｓ６　『聖夜祭』のご馳走のために（中編）

ケモ耳っ娘になったからにはホントはモフられたい～前世はＳランク冒険者だったのでこっそり無双します～

閑話Ｓ６　『聖夜祭』のご馳走のために（中編）

（アランside）

　狩場へ向かう街道を歩きながら、先ほどのことを思い出す。

　つい、ケヴィン様の前でニールを強く叱ってしまった……
　ケヴィン様は笑って許してくださったが、よろしいことではなかっただろう。気を付けなくては。
　以前に魔王討伐の旅の途中で、リリアンさんがアシュリー様の姿になり、さらに生まれ変わりである事を打ち明けた。リリス様によく似た雰囲気のアシュリー様のお姿に、いくらニールも流石に気付いたと思っていたのだが……
　あの素直さは彼の長所でもあるが、弱点でもある。私がフォローしなくては。

　今日のカラクン鳥狩りは、ケヴィン様も含めた私たち4人と、マイルズさんに選出してもらった見習いから上がったばかりの、若手の少年3人のパーティーと行くことになった。若手といっても、ニールと殆ど歳は変わらない。
　ニールはそのことが余程嬉しかったようで、今はその3人の間に入って嬉しそうに談笑しながら私の後ろを歩いてくる。