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Topを説得する資料 (vol 035)

これでYesと言わせるの⁉️

拠点での設備投資や大きな支出の「計画書」、なかなか作ってもらえないです。 「でもあなた、この計画、やりたいんでしょ?」

支出や投資要求の計画書は、上司との契約書作成と同じこと(vol 020)
として指導を続けています。
ようやく、何となくは分かってくれた? カナ?   ですが、日本のような
   「稟議書」に順番にハンコを押すといった文化背景
がないため、日本本社の承認に必要な資料を作る習慣には暫くかかりそうです。

現地国には「稟議書」の文化がないからと、日本人駐在が本社承認の対応をしていると、いつまでたっても、承認に必要な青写真や計画書を現地メンバーが作成できるようになりません。

「計画書」「計画書」と、100回くらいは言ったでしょうか?
最近少しずつ、「計画みたいな情報」への努力は感じられるようになりました。
でもまだ、

「この値段でこれが欲しい。生産性が上がります。決済ください」

てなレベルです。本社承認に耐えられる「説明」に届きません。

投資の背景、必要性、内容詳細、コスト、リターン見通し等々を、ロジカルに、加えて熱意をもって、更には、説明だけではなく、
   プロジェクトを完遂したいという「理解と共感」を得る
ところまで準備しないとダメ、なんです。

日本人経営でなくても、会社トップの理解なしにはお金は使えないはず。
ところが、日本への提出資料だから日本人が準備する、の文化を作ると、
お金や設備が空から降ってくるような感覚の現地マネジメントになりかねない、と危機感を持っています。

綿密な計画、資料やプレゼンを通じて「資源投入を勝ち取る」姿勢
そんな行動を生み出す苦労がまだまだ続きそうです。

Your investment request material needs to be not for letting top management understand, but for asking them to understand.
Material for persuading people.

Imagine you want to make an investment and you want to get approval from the board of directors.
Handing out data and saying " here's how you'll understand it" is not going to get you to approved.

You need to enthusiastically explain to your board members what kind of investment (equipment, systems, etc.) it is, how wonderful it is, and how it will benefit the company.   If board of directors don't understand your material, you won't get approval.

The approval is not determined by what you have explained, but by how it is received and understood by the directors.
The material you prepare to explain your plan is proof of your passion for your getting approval.
人を説得するための資料
あなたが投資をしたいと思っていて、取締役会の承認を得たいと想像してみてください。
資料を配って、「こんな感じでわかりますよ」と言っても、承認されることはありません。
どのような投資(設備やシステムなど)なのか、どれだけ素晴らしい投資なのか、会社にどのような利益をもたらすのかを、役員に熱心に説明しなければなりません。役員があなたの資料を理解していなければ、承認は得られません。
承認は、あなたが何を説明したかで決まるのではなく、それが役員にどう受け止められ、理解されるかで決まるのです。
あなたが計画を説明するために用意した資料は、あなたが承認を得ようとする熱意の証です。

海外での苦労話にお付き合いいただき、ありがとうございます。
日本式の稟議への対応は、駐在として手を引けないところですが、
現地化も不可避なポイントだと考えています。

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