自分が直面した「キャプテンの憂鬱」〜大学生㉝〜
3年生の予選会が終わったあと、キャプテンも代替わり。
ここまで書いてきた内容を読んでいると、なんとなく察するかもしれませんが、チームのキャプテンには僕が選ばれてます。
チームを変えたいという「願望」
変えなきゃという「責任」
そんななか調子を落としている「苦悩」
反発が起こるんじゃないかという「恐れ」
当時はいろんなことを考えてたなぁ。学連選抜に選ばれたことだけでなく、チームのことでも頭がいっぱいでした。同期にはイイ奴らがいっぱいいたのに、任せるという発想がほんと苦手で全部自分でやろうとしていました。
なんか聞いたことのある話です(苦笑)
外から見ている分にはいろんなことが見えるのに、いざ立場が変わるとどうしてこうも盲目になっちゃうんでしょうね。ホソカワさんに言ってきた言葉がそっくりそのまま自分に返ってきました。いや、細川さん以上の暴走していました(苦笑)
当時の自分を振り返ってみて、一言で言えば「いい格好しい」。しっかり走れて、リーダーシップが取れて、後輩からも同期からも慕われ、、、要は100点満点でいたかったのだと思います。チームを引っ張るのは自分!その過剰な意識はやがて独りよがりに変わっていきました。
チームのメニューを作るなかで、自分は学連選抜チームのメンバー選考レースを控えているという理由で別メニューを「勝手に」作りました。
一応名目は「キャプテン」としてみんなの練習を見るよ〜ってことだったんですけど、そんなことやらずに一緒に練習した方がよっぽどよかったのにね。100点満点を目指すゆえに、一緒に練習して負けるのが怖かったんだと思います。指摘してくれる上の人がいませんでした。
口には出さなかったけれど、きっと同期のみんなも後輩もたくさん不満があったと思います。いや、不満というよりも不信かなぁ。なんでひとりで突っ張ってるの?みたいな感じだったと思います。それを言わせな空気を作ってしまっていました。イヤな奴だったなぁ・・・
■良いキャプテンの条件
改めて自分の行動を振りかえってみると、自分がチームを変えなきゃいけない、自分がしっかりしていなきゃいけない、自分が結果を出さなきゃいけない・・・全部自分でなんとかしようとしていました。でもそれって大間違い。任せられなければチームとして強くなることなんてないんですよね。
やって見せ、言って聞かせて、させてみせ、
ほめてやらねば、人は動かず。
話し合い、耳を傾け、承認し、
任せてやらねば、人は育たず。
やっている、姿を感謝で見守って、
信頼せねば、人は実らず。
山本五十六
有名な歌です。一番最初のフレーズは有名ですが、その続きの方がこのケースはぐさっと心に響きます。その当時、耳を傾けるような話し合いがどれだけできていたか・・・?全然できていませんでした。3年生の時からチームのことにはかなり口を出してきました。偉そうにいろいろ言った時期もあります。そして、中学から始めた陸上競技も人並み以上に走れて、人並み以上の景色をみることができました。いい思いをたくさんしてきたからこそ、自分でなんとかできると思っちゃったのかな。
本当に強い人間は何でも自分でできる人間ではありません。弱さを認めて他人を頼り、きちんと自分の出せる能力を見極められる人かなと最近は思ってます。できないことは素直にできないと言う。自分が不得意な領域はちゃんと他の人に任せる。要は「素直」ってことでしょう。弱みを見せられない人はやっぱり窮屈だし、一緒にいてしんどい。当時はそんな人間でした。
今はちゃんと弱みを見せられているかな。少なくとも、自分自身が100点満点でいようとか、そうあらなくちゃいけないとか、そういった発想はほぼなくなりました。今はもう昔とは違うけれど、それでもまだまだ人としてできてないなぁと思うことによく遭遇します。でも、まぁそれでいいんですよね。
一つずつ経験を積みながら面白くて深い人間になっていきたいものです。
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