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SUBARU ff-1 レストアプロジェクト 第8回

こんにちは。宮城スバル本社です。
今回はキャブレターの分解・診断を紹介します。

キャブレターとは燃料を気化させる装置。エンジンは燃料と空気を混合して燃焼させ動力を得ます。ガソリンを燃えやすくするためにキャブレターがガソリンを霧状にして空気と混ぜることによって、容易にガソリンを燃焼、爆発させることができます。
昔の車には当たり前についていた装置でしたが、排ガス規制強化や技術の進歩により電子制御のインジェクションにかわり今の自動車には使われることの無い機構です。

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こちらがff-1のキャブレターです。
ff-1の状態確認をしたときにアイドリング回転が不安定だったので、レストアプロジェクト開始以前から診断をしておりました。スロージェット(アイドリング付近の燃料調整を行うノズル状の部品)の詰まりが原因だと推測して、今回はキャブレターを分解しアイドリング回転の不安定の原因を探っていきます。

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今回の活動には第2回レストア以来再登場の、日の出店 大下セールスも参加。弊社メカニックも整備機会の少ないキャブレターの分解に挑戦します。
意外とネジの固着もなくスムーズに分解をすることができ、キャブレター内部を点検。フロートチャンバー(燃料を一定量溜めておく容器)内は、劣化した燃料や錆もなく、非常にキレイな状態でした。メイン、スローともにジェット、チューブの詰まりもなく良い状態です。

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しかし、コルク製のガスケットが経年劣化により収縮しエア漏れを起こしていました。これが不調の原因であると考えられます。分解時には必ず交換が必要な部品、こちらも部品がないためコルクシートを用意して型取りし作成しましたが、なかなか上手く型取りが出来ませんでした。

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何度か作り直してやっと納得のいくガスケット作成に成功。(-_-;)

後はエンジンを実働させ、改善しているか楽しみです。
現代の車に搭載される電子式インジェクションの様に、コンピュータとセンサーで最適な燃料噴射をしてくれる機能は無いので、エンジンの調子はすべてメカニックがアイドリング回転、状態を観察しながら感覚を頼りにアジャストスクリューで調整する作業が必要になります。
今回はここまで。次回もお楽しみに。

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