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SUBARU ff-1 レストアプロジェクト 第13回

こんにちは。宮城スバル本社です。

前回の作業でピストンリングが折れてしまいエンジンの組付けが一時止まってしまった、プロジェクトチーム。部品が調達できるまでは、エンジン以外のレストレーションを進めていくことになりました。

今回の作業は、目標である「新車の輝きをとりもどす」ためにボディも鈑金修理をしていますが、そこに装着されている一つ一つの部品を綺麗に清掃、若しくは塗装が劣化しているものは一旦、塗装を剥離し再度綺麗に塗装をするための下準備といったところです。特に下廻りの部品は、使用している環境が非常に厳しく整備時には防錆塗装を何度も重ね塗りをしている状態。これは、機械を使って剥がすにしろ相当の時間が掛かりそう。
また、ミッションもオイルの付着、埃の付着を長年放置していたこともあり、ミッションケースがすごく汚れていました。この汚れ、ブラシで擦った程度では落ちない程にしつこい汚れで厳しい戦いになりそうです。

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さっそく作業開始!
今回作業をする部品はショックアブソーバとフロントロアアーム、ミッションケースです。この部品は分解できない(したくない?)ゴム製ブーツやブッシュが装着されています。よって、作業スペースが確保できる部分はグラインダーで、グラインダーが入らない狭い箇所やゴム部品近くは、破損しないようにスクレイパーやワイヤーブラシを使用して少しずつ塗装は剥いでいきます。下廻り部品、足廻り部品は防錆塗装を何度も重ね塗りをしているので塗膜が厚く、相当頑固で金属製ワイヤーディスクを装着したグラインダーを使用しても塗装が延びるだけで全く剥がれる気配がありません。当初の予定を変更しBPセンターに相談すると塗装剥離剤の存在を確認。BPセンターの協力を得ながら、剥離剤を刷毛で塗る→スクレイパーで削る→グラインダーを掛ける、この3工程を一つの部品に対し、繰り返し行い、やっとのところで再塗装ができるレベルまで塗装剥離ができました。
剥がし方が完了したところで、錆止めスプレーを噴射。ゴム部品も一緒に塗ってしまった・・・。後で手直ししないといけませんね。赤錆色に染まり何だか逆に錆だらけになってしまったような出来栄えですが、ひとまず塗装できる状態まで完成しました。

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お次は、サンドブラストを使ってミッションケースを綺麗にしていきます。サンドブラストとは、ノズルガンから砂のようなサラサラした研磨剤を噴射し、その勢いで汚れを落とす機械です。この青い箱の中で作業をしないと工場全体に研磨剤が舞い上がりツナギの中まで研磨剤まみれになり、後処理が面倒なことになります。しかし、使い方を間違わなければ強い味方になるはず。ここは、スムーズに作業が進むかと思ったがなかなかどうしてもスムーズに作業が流れないものですね。ミッションケースの大部分は格子形状となっており、ほとんどの汚れは落とすことができましたが、格子形状の部分、とくに奥の汚れが全く落ちていません。よって、一通りサンドブラストを掛けたあとに、ワイヤーブラシやマイナスドライバーを使って奥の汚れを地道に落としていきました。こんな地道な作業がしばらく続くことになります。

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下廻りの部品で一番の大物、フロントとリアのサブフレームです。これは非常に大きな部品であるため、相当な時間が掛かりそうです。
今回はここまで。次回もお楽しみに。


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