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SUBARU ff-1 レストアプロジェクト 第26回

皆さまこんにちは。
ff-1レストアプロジェクトチームです。

今回でいよいよエンジンのレストアに決着を付けます。
だいぶ前にエンジン本体のオーバーホールを済ませていたので(レストア第21回参照)、エンジンを点火させるために必要な諸部品、ハーネスの取り付けやラジエーターなどの取り付けを行っていきます。そして問題なくエンジンが吹けるように調整までの整備をご紹介いたします。

それではレッツゴー!

まずはラジエーターの取り付けを行います。
アッパーパネルの取り付けから始めました。ラジエーターの収まる場所やボルトの取り付け間違い等無いようにマニュアルを読みながら作業します。
ちなみにこのff-1の冷却方式ですが、メインとサブラジエーターのデュアルラジエータ方式を採用しております。これはff-1のマイナーチェンジ前のスバル1000にて国内で初めて採用した方式で、走行状態に適合した冷却を行うので無駄がなく、冷却性能が優れている利点があったようです(整備マニュアル記載)。この車は前輪駆動(FF)を採用するほかにも、当時として先進的な機構を取りそろえた車であったことを思い知らされます。

さて無事にラジエーターの取り付けが完了しました。続いてラジエーターホースを取り付けるのですが、一部のオリジナルのパイプは劣化しており交換が必要でした。あらかじめ交換用のホースを用意していたのですが、そのホースでは曲がり角度が異なっており、エンジン本体と取り付けできませんでした。追加で径の違うホースを購入し、ホースを切って繋いで連結させ、バンドで固定するという工夫で何とかホースの取り付けに成功しました。
ついでにイグニッションコイルにディストリビュータと点火プラグコードの取り付けが完了。
さてその他、燃料パイプを車内に設置、キャブレターとフューエルポンプの連結も完了!これでエンジン点火の準備が整いました!

緊張の一瞬です。
キーを回しイグニッションします。結果は…

無事にエンジンを点火させることに成功しました。
GIF映像なのでエンジン音をお届けすることができないのが残念ですが、エンジンが回っております。ですが4気筒エンジンなのに某アメリカのバイクメーカーの単気筒エンジンのような音が出ており、明らかに通常な作動をしておりません。
しかし何はともあれ無事にエンジンを点火させることができました。

その後、エンジンが正常に動かない原因を調査したところ、ディストリビュータの調整ミスによる点火タイミングずれと、スパークコードの取り付け間違いによる各シリンダーの点火順序ミス(本来なら1→3→2→4の順序で点火)が判明。それらの修正を行いました。

また以前キャブレターを組んだ時に、一部ガスケットを紙素材のものを使用したことを後悔していたのですが、エンジンが動作したことで少し凝りたくなってきた我々は、旧車パーツ店から高密度のコルクガスケットシートを購入しハンドメイキングしました。
やっぱり旧車にはコルクガスケットでないと格好がつきません。

汚れてた本体もサンドブラストでクリーンアップ。キャブレターを組みなおしました。
最後に念入りに油面調整を行い再びイグニッション!

無事に正常なエンジンに直すことができました!作業者が上手くいった証しのサムズアップをキメまてますദ്ദി^._.^)
心配されていたバルブの詰まりに起因するアイドリング不調もすっかり解消し、無事にエンジンを完成させることができました!

さて次回いよいよ車両完成そして車検取得の模様をご紹介し、このレストアを締め括りたいと思います。
最終回もお楽しみに!

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