SUBARU ff-1 レストアプロジェクト 第23回
皆さまこんにちは。
ff-1レストアプロジェクトチームです。
今回は4月にBESTSHOP栗生に展示をする直前の作業と艤装作業のご紹介をします。
イベント展示開始予定は4月18日。
レストアの進捗状況から言って完成した姿をお披露目することは断念。
スケルトン状態での展示をすることとしました。
この時のff-1の状態は、車体にエンジンとミッションは付いているものの、足回りやブレーキ関係の部品、タイヤ、ドアなどは装着されておらず、写真のような状態でリフトに上げられていました。
本社工場からBESTSHOP栗生まで積載車で搬送できるようにかじ取り機構とタイヤを装着することが、今回の作業目標。
急いで作業していたので作業模様の写真は撮れませんでしたが、こちらがロアアームとホイールハブ、タイヤが装着された写真です。
ff-1に足回りとタイヤが装着されたので、あとは舵取ができるようにステアリングギアボックスとステアリングホイールを取り付け。これで簡単に旋回することが出来ます。
タイヤを装着する過程でブレーキも取り付ける必要がありましたが、四輪ドラムブレーキで構造が複雑、安全性に関わる重要機構であることから、確実に作業時間を確保し整備を進めたいので、今回の作業では外側ドラムのみ取付けしました。
締め切りが近くなると、焦る気持ちが出るのと同時に不思議と集中力が上がります。
意外とスムーズに作業が進み少しだけ余裕時間ができたので、もう少し作業を進めることにしました。
スケルトン展示であるものの、もう少しff-1らしさを出して展示をしたく、リヤゲートを取り付けることにしました。ドアパネルはせっかくの展示イベントなのにff-1の車室内が見えにくくなることと、地震での被害があり修理が必要なためドアパネルの取付は見送りです。
リヤゲートは既に鈑金塗装が完了しておりピカピカの状態。
このff-1バンのリヤゲートの構造は現代でも主流な跳ね上げ式ですが、ダンパーを使用するタイプではなく、2本のトーションバーで、ねじれを利用したバネで開放するタイプです。
この車両もだいぶ年数も経って、リヤゲートが閉じて常にバネが圧縮されていた状態にもかかわらずトーションバーに曲がりや折れ等の問題はありませんでした。
2本のトーションバーを圧縮する&重いリヤゲートを開いた状態で支える作業は、相当力のいる作業でしたが何とか取り付けできました。
ff-1バンのリヤゲートは、下側にも開閉可能な上下開き式です。
下側のリヤゲートも取り付けが完了。
さすが前輪駆動の車なだけあって荷台は低く、下側のリヤゲートを開くとかなり低い位置にゲートが開きます。
ff-1バンは、荷室容量が当時の他メーカーの1500cc級の車よりも勝る広さが売りだったそうです。
他にも数値に出ない有利な点として、後部座席を倒して荷室を広げる際、後部座席を荷台床面に収納しない構造だった為、完全にフラットな荷室にすることができました。
確かに50年くらい前の小さい車ではありますが、荷室は現代でも通用する広さだと思います。車中泊でもそれなりに快適に過ごせそうですね。
はてさて、以上の作業のほかにも取り付けを行った作業があるのでざっとご紹介します。
クラッチペダルやブレーキペダルの取り付けや…
エンジンルーム内のハーネスの連結や、ワイパーブレードの取り付け等も行いました。
そんなこんなで、十分展示できる状態?に仕上がり、無事にBESTSHOP栗生へ積載車で送ることができました。
約一か月の展示期間で多くのお客様にご覧いただきました。
スタッフより感謝申し上げます。ありがとうございました。
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