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前十字靭帯(ACL)損傷&断裂を評価する2つのテスト。よく見られる膝のトラブルにいち早く気づく方法

前十字靭帯(ACL)は、大腿骨と脛骨との間に存在する靭帯です。俊敏な動作が要求されるスポーツでは、膝に対してさまざまな負荷がかかったり、逆に膝周辺の靭帯のゆるみが発生したりします。こうした目まぐるしく起こる現象に対して、膝関節を安定させるために働いているのが前十字靭帯です。

スポーツ現場で活躍のシーンが多い前十字靭帯は、その分損傷や断裂のリスクも多くはらんでいます。実際、コンタクトスポーツなどの現場にいると、前十字靱帯の損傷・断裂という単語は日常的によく耳にします。

前十字靭帯の損傷は、膝の外反(膝関節が内側に入る動作)と下腿の外旋、つまりニーイン・トゥーアウトの状態で起こりやすいと言われてきました。しかし最近は、股関節の外旋しと下腿の内旋という、通常の運動連鎖とは逆の動作が発生した際に損傷が起こると考えられています。そして、前十字靭帯の損傷した瞬間に、反動でニーイン・トゥーアウトの状態が誘発されていると言われているそうです。

前十字靭帯が断裂していると、将来的な変形性膝関節症のリスクが10倍以上高まるという文献も存在します。スポーツや日常生活でこうした膝の損傷が起こることを、100%防ぐことはできません。だからこそ、前十字靭帯の損傷と思しき現象が見られた時、それをどのように評価するかは知っておく必要があると思います。

今回は、前十字靭帯損傷の評価方法と有名な2つのテスト、ラックマンテストと前方引き出しテストを紹介していきます。

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