股関節(4)股関節のアセスメント
股関節可動域は、一般的に以下とされている(日本整形外科学会・日本リハビリテーション医学会より)
屈曲 110~120°
伸展 20°
外旋 40~45°
内旋 30~45°
内転 10~20°
股関節の評価には様々な方法がある。ここではいくつかの可動域チェックの方法を紹介したい(可動域改善やトレーニングは、次回の記事で詳しく解説していきます)
(1)屈曲可動域の確認
短距離の選手の場合、股関節屈曲の頻度が多いため可動域が狭いと軸がブレやすくなる。また、股関節屈曲の可動域が狭いと腰椎などで補わなければいけなくなるため、代償により怪我や慢性痛が発生しやすい。
結果パフォーマンスの低下につながることから、屈曲可動域の改善は非常に重要だ。
1)自動的(クライアント主導)に行う場合①
①クライアントは壁に両手をつき、若干前傾になる
②片足の股関節をゆっくり屈曲していく
③ストップと言われたらそこで止まる
トレーナー側はクライアントの後ろに立ち、下記評価ポイントが見られたらクライアントに「ストップ」と声をかける
・骨盤の挙上と下制が起きている
・体幹の側屈が起きている
・重心のブレが起きている
・極端なバランスの悪さが起きている
・りきみ具合が起きている
・本人のやりやすさが起きている
このテストは両足交互に行い、3回以内で評価すること。回数が増えるほど柔軟性が増し、動作がうまくなるからだ。
2)自動的(クライアント主導)に行う場合②
①仰向けで両足を抱えて持つ
②仙骨が地面に付くまで股関節を進展していく
③この状態で屈曲の可動域が保たれているかを見る
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