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股関節(2)動作の特徴

股関節は大腿骨頭と寛骨臼によって構成される球関節である。正常な股関節は、大腿骨頭の約4/5が寛骨臼に収まる形で、関節の構造安定性を確保している。股関節は約200個ある関節でも、最大の関節とされる。

これだけ大きいのは、股関節が体重を支える「荷重関節」でも、特に強い負荷が加わる関節だからだ。普通に歩行するだけでも、股関節には体重の約4倍の力が加わるとされている。それを支えるのがこの大きな関節構造であり、周辺を筋・靱帯等が覆うことで、その力を吸収した上で安定性を保ったままでの可動性を確保している。

股関節は、矢状面、前額面、水平面でそれぞれ次の動作をしている。

・矢状面 屈曲と伸展
・前額面 外転と内転
・水平面 外旋と内旋

(1)屈曲と伸展

股関節(大腿骨)の屈曲と伸展の運動軸は、大腿骨頭中心と大腿骨頚とを結ぶ線上にある。屈曲動作では大腿骨頭は後方に回転し、伸展では前方に回転する。

屈曲・伸展可動域
屈曲可動域(膝関節屈曲位の場合) 約130°
屈曲可動域(膝関節伸展位の場合) 約80°
伸展可動域 約15°

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