自律神経(3)姿勢改善の重要性
(1)姿勢と筋出力
ヒトの脊柱は、側面から見てS字カーブを描いている(頚椎:前弯、胸椎:後弯、腰椎:前弯)。仮に脊柱が一つの直線的な柱で、重力や運動に耐えられる力を1としよう。これに対して、合計3つの湾曲がある人の脊柱の構造は、10の力に耐えられるとされている。それだけ湾曲があることが非常に重要なのである。
ヒトの姿勢の分類には、「ケンダルの姿勢分類」というのが知られている。脊柱の弯曲の特性から、姿勢を4種類に分類している。
・ロードシス(腰椎過前弯)
骨盤前傾、腰椎過前弯、膝関節過伸展、足関節軽度底屈。
・カイホロードシス(弯曲増強)
頭部前方変位、肩甲骨の外転、胸椎後弯、腰椎過前弯、骨盤前傾、股関節屈曲、膝関節過伸展。
・フラットバック(脊椎平坦)
頭部前方変位、肩甲骨外転、上部胸椎後弯、下部胸椎は平坦、腰椎前弯減少、骨盤後傾、股関節・膝関節過伸展、足関節軽度底屈。
・スウェイバック
頭部前方変位、胸椎後弯、腰椎平坦、骨盤・股関節が重心線より前方変位、骨盤ニュートラルまたは後傾(前傾のケースもある)、股関節・膝関節過伸展。
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