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歩行とは〜歩行周期〜

1)歩行

歩行とは、「足(脚)を持つ動物が行う、足による移動のうち、比較的低速のものを言う。急いで移動する場合は走ると言う。厳密に区別する場合は、すべての足が同時に地面から離れる瞬間を持たない動作」を意味する(Wikipediaより引用)

歩行と走行の大きな違いは、歩行はどちらかの脚が必ず地面に着いているのに対して、走行は両脚が浮いている瞬間があるという点である。

2)歩行周期

歩行周期とは、「一方の脚が地面に着いて、地面を離れてから再び同じ脚が地面に着くまで」を周期にしたものである。歩行周期から歩行を各相に分けて考えられるようになることで、はじめて歩行分析ができるようになる。

具体的には、クライアントが歩行時のある相で異常が見られる場合、その相に問題があるのか、その前後の相の問題が二次的に影響するのか、対側の脚に問題があるのかといった分析がしやすくなるのである。

ちなみに、歩行周期において立脚相は全体の約60%、遊脚相は約40%をそれぞれ占めると言われている。

(1)立脚期

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①初期接地(IC:Initial Contact)
足が着いた瞬間であり、ヒールロッカー(ロッカー機能については別の項で解説)のポジションで開始するのが主な役割である。

②荷重応答期(LR:Loading Response)
足が着いた瞬間〜対側下肢が床から離れるまで。主に初期接地における衝撃を吸収し、荷重を引き継ぎつつ前方動作等の安定性確保を担う。

③立脚中期(MSt:Mid Stance)
対側の足が床から離れる〜支持脚の踵が床から離れる(前足部のみ接地している)まで。支持脚を支点とし、前方動作や下肢・体幹の安定性を確保する。

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