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骨盤は、左右の寛骨ならびに脊柱下端部の仙骨、尾骨によって形成される。脊柱の受ける荷重を左右の大腿骨に伝える。上半身・下半身とを連結する非常に重要な部位である。

(1)構造

1)寛骨

下肢帯(足を支える骨格)を担う骨であり、腸骨、坐骨、腸骨に分類できる。幼少時は3種の骨が軟骨によって連結し、思春期に骨化→寛骨として形成される。

1−1)腸骨

寛骨上部を形成する。上部の広がった部分を腸骨翼、下部の肥厚している部を腸骨体とそれぞれ呼ぶ。腸骨体は寛骨臼の上部2/5を形成する。

・腸骨稜:腸骨翼の上縁部。左右の腸骨稜の上端を結ぶラインを「ヤコビー線」と呼び、アライメントでの基準線のひとつとなる。脊柱ではL4の高さに当たる。
・上前腸骨棘(ASIS):腸骨稜前端の突出した部分
・上後腸骨棘(PSIS):腸骨稜後端の突出した部分。

ASISとPSISは骨盤の前後傾のアライメントで活用される。

・ASISとPSISの高さが、2〜2.5横指分=ニュートラル
・ASISとPSISの高さが、2.5横指分=骨盤前傾
・ASISとPSISの高さが、2〜2.5横指分=骨盤後傾
※ASISのほうがPSISよりも低いことを前提に測定すること

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