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砂の上でも泳ぐ


水を得たうおは、自分の足で波打ち際へ

 夕日どき。
 水族館の帰り際、浜辺へと出れることを知るや否やぴょんぴょん跳ね回る魚たち。
 そのキラキラとした眼差しに断るという選択肢は消え、えっちらおっちらと歩き続け、目的地に辿り着いた途端とたん
 魚はぴゅう、と軽やかに遠ざかっていった。
 あとに残ったのは、足元の魚たち。

 砂の上でも存外ぞんがい泳げるのかもしれない。



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