テキスト改善でコンバージョン率を上げたい時は「How to sayよりWhat to say」を考える
UI/UXのテキストを変えるだけで、クリック率やコンバージョン率が大幅に改善することがあります。その際におすすめなのが、How to sayよりWhat to sayを考えるということです。
What to sayとHow to sayについて
コピーライティングの基礎のひとつに、What to say と How to sayというものがあります。それぞれ次のような意味です。
What to say:何を言うか
How to say:どう言うか
このWhat to say と How to sayですが、広告コピーの講座などに通うと、「How to sayよりWhat to sayを考えましょう」ということを口酸っぱく言われます。
まずはWhat to sayについて、スマートニュースの事例で見てみたいと思います。こちらの3つのCMをご覧ください。
すべてスマートニュースのCMですが、3つとも訴求するポイントが異なっていることにお気づきでしょうか。上から順に
朝まとめてニュースが読める
クーポンチャンネル
英語学習チャンネル
を訴求するCMになっています。この訴求しているユーザーベネフィットや機能こそが「What to say(何を言うか)」の部分になります。スマートニュースのダウンロードを促進するためのCMとして「What to say(何を言うか)」を検討した結果、「朝まとめてニュースが読める」「クーポンチャンネル」「英語学習チャンネル」がそれぞれ選ばれたわけです。このように、コピーやCMのメインメッセージを考える際、まずは「What to say(何を言うか)」を検討し、決めることになります。
その後、「How to say(どう言うか)」を考えるのですが、上記の例だと、吉岡里帆さんが視聴者に語り掛けるとか千鳥が漫才風に訴求するというような表現の部分が決まっていくわけです。
今回事例にあげたスマートニュースのCMのが非常に特徴的なところは、「How to say」が同じで「What to say」だけを変えたCMが複数作られているところです。実は吉岡里帆さんのシリーズでも「英語学習チャンネル」を訴求したパターンがあり、千鳥のシリーズでは上記のとおり「クーポンチャンネル」と「英語学習チャンネル」の2パターンがあります。このことからも「まずはWhat to sayを複数考えることが大事」ということがわかっていただけるのではないかと思います。
UI/UXのテキストでもなぜ「How to sayよりWhat to say」なのか
では、なぜUI/UXのテキストでも、「How to sayよりWhat to sayが大事」なのでしょうか。その理由は、How to sayよりWhat to sayを改善したほうが、大きなインパクトを期待できるからです。
例えば、「朝まとめてニュースが読める」ということを、LP上で次のようなテキストで表現していたとします。
スマートニュースは朝一分でニュースが読める!
今すぐダウンロード
これを「How to say」と「What to say」それぞれの観点で改善することを考えます。
まず「How to say」の場合、次のようなものが考えられます。
スマートニュースは通勤時間でニュースが読める!
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「朝一分」を「通勤時間」に変更しています。こうすると、ビジネスパーソンにとってはより刺さる文言になっているかもしれません。しかし、あくまで「朝まとめてニュースが読める」をどう言うか、を改善した、最適化の範疇です。クリック率もコンバージョン率も、そこまで大きくは変わらないと思います。
しかし「What to say」を変えると、このような訴求が考えれます。
スマートニュースは無料でクーポン配信中!
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こちらは「朝まとめてニュースが読める」ではなく、「無料でクーポンがもらえる」という全く違うベネフィットを訴求しています。クリック率、コンバージョン率が上がるか下がるかはわかりませんが、どちらにしても大きなインパクトが期待できそうです。
このように、UI/UXのテキストを改善する場合も、
1.まず「What to say」で何を言うと最も効果が高いのかを検証する
2.そのあと「How to say」を最適化する
というのを意識すると、クリック率、コンバージョン率をより大きく向上できるのではないかと思います。
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