UX事例勉強中 Uber編

こんにちは、UXデザイナーの宮地です。
UX視点でサービスを提供している企業や、製品開発にUX手法を上手に活用している企業を調べて、自身の開発の参考にしたいなと思ったことを備忘録的に記事掲載していきます。今回は、Uberに関して纏めてみました。

Uberの成り立ち

Uberは2009年に会社設立、2010年β版開始、2011年正式にサンフランシスコでサービスとモバイルアプリが開始されました。
日本では2014年から配車サービスを開始しますが、一時中止し2020年にUberTaxiとして東京都内で再開始されています。ただ本来のUberサービスは行われておらず、むしろ日本ではUberEatsのほうが一般ユーザに身近な存在な状況です。

Uberのサービスはライドシェア、フードデリバリー(Uber Eats)、宅配便、クーリエ便、貨物輸送、ライム(英語版)との提携による電動自転車や電動スクーターのレンタルなどです。

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成功と苦戦

Uberは北米を始めとしてグローバルで成功している一方、日本と同様に苦戦したり撤退している国も、結構あります。
欧州では、イギリス・フランスでは主要なポジションを得られましたが、ドイツでは現地企業「mytaxi」に対抗できず撤退、スペインでも地元タクシードライバーの反発が強く苦戦しています。


中国では、2016年に滴滴出行(Didi Chuxing)に事業売却して撤退しています。その後滴滴は中国国内で躍進し、5億5千万人以上のユーザー数を持っていると言われています。お隣の韓国では政府の規制により、ソウルぐらいでしかUberは使えず、現地の「カカオタクシー」が市場を占有しています。

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東南アジアではシンガポール発のGrabやインドネシアのGo-Jekが席巻し、Uberは2018年委配車及びフードデリバリー事業をGrabに売却しています。
インドでは、現地の「Ola」と争っていますが、両社はともにソフトバンクから巨額の出資を受けているので、UberとOlaはいずれ合併するとの見方もあります。ブラジルやアルゼンチンなど南米では、地元企業や新興の会社との価格競争に苦戦しています。

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Uberは自動運転車

まだ日本国内でUberがどういうものかわからなかった時期に、北米出張した際にUberを使ったデンソーのデザイナーが、「人が運転している自動運転車だ」と評しました。なるほど、Uberは自動運転車と同じように、スマホで自分のいる場所に呼びつけ、クラウド通して行先は既にインプットされているので、行先の会話をすることなく目的地に向かい、降車時も自動課金されているので面倒な手続きをする必要はありません。異なっているのは機械がクルマを動かしているか、人がクルマを動かしているかだけなのです。人件費の安い国では、高価な自動運転車を製造するよりは、よっぽどリーズナブルに同じUXが体験できることでしょう。


ヒトを運ぶからサービスを運ぶ


Uberも人間を運ぶ以外に、UberEatsのようにフードデリバリーがあったりしますが、インドネシアのGo-Jekでは、マッサージ師やハウスキーパー、ネイルをする人を運ぶことで、もはや“ヒトではなくサービスを運ぶような新しいUX”を作っています。アマゾンやECサイトにより、“ヒトが動くことから、モノがやってくる”ようなパラダイムシフトがグローバルに広がっていくように思えます。

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便利すぎて、なんだか怖い気もしますが数年後には今と違う、さらに新たなサービスが日本でも日常化していると思うとワクワクもします。次回はUberの成長要因の分析をしてみたいと思っています。


最後まで読んでいただきありがとうございました。

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