鏡の中のその中の

あのさぁ、アンタさあ、あたしの大事なあの人をあたしに近づけさせないように仕向けたでしょ！？

ほんとやって良いことと悪いことがあるよね。

バレないようにやるならまだしも、バレバレだしね？むしろあたしに嫉妬して欲しかったんでしょ！？

そうだよね？自分でも何やってるかわかんなかったんだもんね？

あの時は色々あってだいぶ落ち込んでて多分病んでたって…

そんな時、優しくしてくれたから？話を聞いてくれたから？ますます好きになってって？

病んでるからって何しても良いって訳じゃないよね？

もちろん、別にね、大事なあの人とは付き合ってた訳でもないし、好きだともお互いに言ってもないし。

でもあたしの大事な人だってあんたわかってたでしょ？

そんなに好きだったのに時には攻撃的な言葉で傷付けてさ。そしてまた甘えたりして翻弄したんでしょ？実は。

あっちだってクールな顔してたけど困ってたと思うよ。

そんなに自分の欲求や感情ばっかり押し付けてさ。

ホントに好きなんだったら彼の交流関係が広がったりするの喜んであげればいいじゃん？

何嫉妬してんの？

自分の物でもないのに

こっちは尽くしたつもりでも相手にとってはただの「なんか知らんけどプレゼントくれる人」ぐらいの認識だったかもよ？

それなのによくもまあそんなに自分をさらけ出してせまったもんだよね。

あんたもたいがいだよね。

そうしてうまい具合にあたしと彼を引き離しちゃってさ。

ま、なんだかんだってあたしが自分でそうしたんだけどもね。

「あんた」は「あたし」

「あたし」は「あんた」

ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました！！