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クリエイティブ組織を支えるPM ーMIXI 設立25周年プロジェクトの裏側

こんにちは。
MIXI デザイン本部 デザイナーリレーショングループです。

2024年6月3日、MIXIは設立25周年を迎えました。
デザイン本部では「MIXI設立25周年プロジェクト」(以下、MIXI25周年PJT)を発足し、コンセプトに沿った様々なクリエイティブ施策を実施しました。

今回、このプロジェクト全体のコーディネートを担ったのがプロジェクトマネージャー(PM)の菅野さんです。
プロジェクトの立ち上げに込めた目的や想い、「キービジュアル/ロゴ」「特設サイト」「本社エントランスの装飾」「周年社食」といった具体的な制作物へのこだわり、そしてPMとしての役割について、詳しくお話を伺いました。

菅野 優貴 (かんの ゆうき)
デザイン本部 動画クリエイティブ室 プロジェクトマネジメントグループ
映像制作会社、代理店勤務を経て、2018年に中途入社。 デザイン組織でPMを担当。 様々な事業部案件に関わりながら、全社的な横断プロジェクトや組織の外部発信などにも関わっている。

PMの役割は、プロジェクト進行における集約点


——「MIXI25周年PJT」の目的と立ち上げの経緯について教えてください。

「MIXI25周年PJT」は、2024年にMIXI設立25周年を迎えるタイミングで、ユーザーの皆さま、投資家、社員、その家族や友人など、創業から現在まで支えてくださった方々に感謝の気持ちを改めて伝えたいという想いから始まりました。

最初はブランドデザイン室の室長、クリエイティブディレクター、そしてPMである私の3人で話し合いを重ね、そこから多くのメンバーの協力を得て、最終的には約50名が関わる大規模なプロジェクトへと発展しました。

——「MIXI25周年PJT」における菅野さんの役割について教えてください。

PMとしての主な役割は、プロジェクト全体のコーディネートと社内外の関係者との連携強化でした。
今回、部門を超えて多くのみなさんの協力が必要だったため、特にプロジェクトの進行を取りまとめる役割を担っていました。

「感謝」のメッセージを伝えるために、キービジュアル・ロゴの制作や特設サイトの構築、本社エントランスの装飾など、同時に動いている複数のクリエイティブ施策が遅延することがないよう、進捗管理を徹底しました。

各担当者と密にコミュニケーションを取りながら進行に滞りが生じないよう「ここはどうなっていますか?」「この問題は〇〇さんに相談してみましょう」「〇〇さんを呼んで、頭出ししておきます。」といった形で、細やかにコミュケーションを取ることで、進行に遅れがでないよう意識しながらプロジェクトを進行しました。

——「感謝」というメッセージは、どのように具現化していったのですか?

MIXIにとって初めての周年記念プロジェクトだったため、明確な正解がなく、抽象的な言葉だけでは全体のイメージが掴みにくいという課題がありました。

まずは「感謝」というメッセージをふまえて概要と目標を定め、「クリエイティブの考え方」についてメンバー間で議論を重ね、最終的にはクリエイティブディレクター(CD)の折原によって、「心をつなごう。この先も、」というキャッチコピーが生み出されました。

「感謝という抽象的な概念をどうやって具体的に伝えるか」「どのようにすればより多くの人に伝わるか」といった視点から、プロジェクトメンバーで意見を出し合い、具体的なアウトプットを模索しました。

例えば、誰でもアクセスできる25周年記念の特設サイトや本社エントランスの装飾は、社内外の方々に「MIXIの歴史と現在」を伝え、感謝の気持ちを形にした施策です。

「感謝」と「MIXIらしさ」が共存するクリエイティブを表現


——具体的な制作物について、紹介してください。

「キービジュアル/ロゴ」「特設サイト」「本社エントランスの装飾」「周年社食」など、さまざまなクリエイティブ制作を行いました。

「キービジュアル/ロゴ」については、これまでのMIXIのイメージとはまた違った表現ができたと感じています。その実現の要因の一つは、社外の制作会社にも参加していただいたことです。

私たちの提案や要望がまだ完全に定まっていない段階から、制作会社の方々と意見を交わしながら少しずつ形を作り上げていきました。
その結果、MIXI内だけでは生まれなかったクリエイティブが仕上がったと思います。初めてキービジュアルの初稿が上がってきたとき、メンバーからも驚きの声が上がるほどでした。

お互いにアイデアをぶつけ合うことが、素敵なアウトプットにつながったのだと思います。

できあがったMIXI設立25周年のキービジュアル

特設サイト」では、プロジェクトのキャッチコピーである「心もつなごう。この先も、」を表現することを目指しました。しかし、プロジェクトメンバーには、私を含めてWEBサイトの制作経験者がいませんでした。

そこで、WEB制作に詳しいディレクターやエンジニアに協力を仰ぎ、具体的なアドバイスを受けながら制作を進めました。事業部の垣根を越え、さまざまな知識や経験を持つメンバーと連携したことで、この取り組みが実現できたと思います。

コンテンツとしては、会社のこれまでの歴史に始まり、創業者・笠原のインタビュー記事「25年前、MIXIの原点」、『モンスターストライク』のマルチプレイ回数やSNS『mixi』のコミュニティ総数、『家族アルバム みてね』でシェアされた写真・動画の数などをまとめた「コミュニケーションの数で振り返るMIXI」、さらにMIXI社員によるMIXIのサービスなどを通じた「心つながるエピソード」も掲載しています。

MIXI設立25周年特設サイトには、5つのコンテンツを展開

——「本社エントランスの装飾」「周年社食」についても教えてください。

「本社エントランスの装飾」は、これまでにも季節ごとのデコレーションを行ってきましたが、デザイン本部が企画の段階から装飾に関わるのは今回が初めてでした。

エントランス壁面部分に設置されている横幅24m×高さ2.8mの巨大LEDビジョンには、今回のキービジュアルの世界観を活かして制作した映像を投影。さらに、社内でも初の試みであるロゴなどのグラフィックを天井から吊り下げた装飾は、エレベーターホールからエントランスに目を向けた際、「25th」の天吊りが真っ直ぐ視界に入るようにこだわって設計しました。

ライティングの色にも工夫を凝らし、MIXIのブランドカラーであるレッドとオレンジを使用しました。当初はレッドのみの予定でしたが、別部門の方に相談したところ、オレンジも追加で用意していただくことができ、エントランス全体が「MIXIらしさ」を感じさせる空間に仕上がったと思います。

設立25周年特別装飾で彩られたMIXI本社36Fエントランス(現在は終了しています)

「周年社食」は、「25周年のコンセプトをメニューに反映できないか?」や「多くの社員が集まる社食を、周年記念のタッチポイントにできないか?」という考えから、私たちで特別メニューを考案しました。

もちろん、プロジェクトメンバーだけで実現できるものではなく、社食を管理する部門や提供企業の方々と意見交換を重ねながら、メニューの制作と提供を進めました。

その結果、生まれたメニューが「鮭といくらのつながるパスタ」です。
キャッチコピー「心もつなごう。この先も、」にちなんで、長いパスタで「つながる」という意味を表現し、鮭といくらはMIXIカラーであるレッドとオレンジをイメージしています。
このメニューを通して、社員同士のコミュニケーションのきっかけを作りたいと考えました。

1日限定で提供された「鮭といくらのつながるパスタ」。
準備していた食数が見事完売!

部門を超え、プロジェクト全体をコーディネート


——MIXI25周年PJTの各施策をリリースした後の反応はいかがでしたか?

社内外からポジティブな反応が多く、嬉しい言葉をかけてもらうことがたくさんありました。例えば、「本社エントランスの装飾」では、25周年記念のステッカーを制作して設置したのですが、社内外を問わず多くの方に手に取っていただきました。

ある社員からは「今回のステッカーがすごく可愛かったので、みんなでエントランスまで取りに行きました」と声をかけてもらいました。これはまさに私たちが“作りたい体験”の一つだったので、とても嬉しかったですね。

もう一つ印象的だったのは、社外の制作会社の方とエントランス装飾の現場チェックをしているときに、「ものすごく雰囲気が良いですね」「MIXIの皆さんは本当に仲が良いですね」と言われたことです。

私自身、プロジェクトを進めるうえで大変な中でも全員でとことん楽しみたいという思いが強かったので、その雰囲気が自然と伝わっていたのかなと感じ、とても嬉しい気持ちになりました。

——PMとしての貢献ポイントについて教えてください。

プロジェクトの進行については、過去の経験を活かしながら、理想に近い形でできたのではと感じています。
「キービジュアル/ロゴ」「特設サイト」「本社エントランスの装飾」「周年社食」など、どれもプロジェクトメンバーだけで完結するものではなく、社内外のメンバーと多くのやり取りが必要でした。

そのため、何かトラブルが発生したり困ったことがあれば、まずは自分のことを思い出してもらえるように、関係者に積極的に話しかけることを意識していました。
誰かが困っている雰囲気を感じたら、Slackでメッセージを送るだけでなく、直接声をかけてコミュニケーションをとるようにすることで課題をなるべく早く把握することができました。

また、その場で課題をヒアリングし、即座に解決策を出すようにすることも心がけました。もし解決策が出なかったとしても、半日後には方向性が決まり、翌朝にはトラブルが落ち着いている。そんなスピード感を目指していました。
物事がスムーズに進む環境を作ること、それがPMの役割であり、自分の貢献ポイントだと思います。

——業務で意識している点はありますか?また、PMにはどのような力が必要だと思いますか?

スケジュールに遅延がなく、スムーズな制作進行ができることが大前提だと思いますが、それ以上に、プロジェクトメンバーが楽しく、熱量を持ってやり切れる雰囲気作りが大事だと思っています。

みんなとわいわい(でも真面目に)仕事がしたいんですよね。例えるなら、文化祭前夜のあの熱狂と狂騒でしょうか(笑)。あの雰囲気を仕事でも再現したいと思っています。

私自身は、デザインができるわけでも、WEBサイトを構築できるわけでもありませんが、「プロジェクトをデザインする」、そんな意識で業務に取り組んでいます。

PMに必要な力とは何か?と問われたら、私は「プロジェクトを最後まで走り切る責任感」と答えます。決められたゴールに向かって、チーム全員で協力しながら走り続ける力です。

「一人では作れないものを、みんなの力で作り上げるのが楽しい」「アイデアが形になっていく中で、みんながイキイキしているのを見るのが嬉しい」「プロジェクトを通して関係性が深まっていくのを実感する」といったことに喜びを感じられる方なら、PMという仕事を楽しめるのではないでしょうか。

——今回のプロジェクトを経験して、今後につなげたいことはありますか?

今回の周年記念プロジェクトは、MIXIにとって初の試みだったため、ゼロから骨組みを作り上げる必要がありました。これに時間がかかってしまいましたが、今後「30周年記念」や「35周年記念」を行う際には、この経験を活かして、より新しい取り組みに時間を割けるようになると考えています。

次も周年記念プロジェクトを担当することになったら、また新しい挑戦をしてみたいですね。
プロジェクトを通して、人と人とのコミュニケーションが広がり、MIXIらしさを感じてもらえるような取り組みを続けながら、MIXIの「これまで」と「これから」を届けていけたら嬉しいです。


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