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【エッセイ】まだら金髪肌荒れ兄貴

ある日
私は車で走っていました

朝4時空いたバイパス
しばらく寝不足が続き
早く帰って寝たかったのを覚えています

カーステレオで
GLAYのサバイバルを聴きながら
TERUが調子良く早口で歌う所
そこに差し掛かった時でしょうか

前を15キロくらいで
黒いワゴンRが走っていました

私は早く家に帰りたい一心から
ワゴンRを追い抜いてしまいました

抜き去った瞬間

後方から

『ヴォン!!!!』

とけたたましい
エンジン音が聞こえて来ました

先程まで時速15キロで走っていた
ワゴンRが

ものすごいスピードで追って来ていました

私は一瞬

『えっ、、?覆面パトカー!?』

と思いました

しかしバックミラーを見ると
どう見てもワゴンR

ハンドル前のスペースには
豹柄クロスなのであります

殺されると思いました

すぐ追い抜かれた私は観念して
車を止めて降りてくる
ワゴンRの男を待ちました

完全に怒ってました

『なに追い抜いてんだってばよ!』

顔をみるとハイエナの様な目をした
まだら金髪肌荒れ兄貴が
窓を開けろのゼスチャーをしてます。

『テメ、なに追い抜いてんだってばよ!』
『おい!#◎%$×!ゆるさねぇぞ!※☆⊆♀!!なんだオイ!×♀×☆※◎!!舐めてんか?!』
捲し立てる様に"コンプラ"を浴びせられ

私はただただ謝罪しました

私『すいませんでした』 

まだら金髪『ぜってーゆるさねぇ!どうすんだ?』


私『すみません!ホントすみませんでした!』
ま『すみませんじゃ無くてどうすんだ?』
私『んーどうでしょう?』
ま『どうでしょうじゃなくてどうすんだ?オン?』
私『すみませんでした。』
ま『すみませんしか言えねーんか!』
私『今はすみませんで精一杯です。』
ま『反省するだけじゃダメなんだぞ!どうすんだ?』
私『んーんーっ、どうでしょう?』
ま『オメェ、舐めてんな?』
私『もちろん舐めてません!!』

この様な会話が10分ほど続きました。
正直飽きて来た私は
辛くなって来ました。
本当眠いし、
仕事も夕方5時から朝の3時まで
やって眠過ぎたのです。
私はその気持ちを素直に伝えることにしました


私『もう、辛いんです』
ま『あぁ?それは自業自得だろ!おん?』
私『寝てないんです、昨日の夜もお腹壊して、寝てないんです!辛い!』
ま『おぉ、そうか、それは大変だな』
私『辛い、辛いよぉ〜』
ま『お、おま、大丈夫か?』


少々空気が
変わって来ました


私『大丈夫です。嬉しい、、、』
ま『まぁな』
私『優しくしてくれてありがとうございます』
ま『まぁ、腹の虫がよぉ、良くねぇ時はよ、
誰でもあるからよ』
私『はい、大変反省してます!』
ま『ただ、オメの腹の虫がすかねぇのは
オレには関係ねぇからよ!』
私『まったくです!』
ま『気を付けろよ!!』



そう捨て台詞を吐き
まだら金髪肌荒れ兄貴は
去って行きました
一時は

『拉致る!』

とか言ってたので
だいぶ助かったなと

そんな話だったんですけど

私がなにを言いたいかって言うとですね。
困ったら嘘じゃなく

『本音を言え!!』

ってことです

本音は伝わります

そして
物語にすることを意識しましょう

相手も怒りっぱなしでは疲れてきます。
なので頃合いをみて論点をすり替えてみましょう

こんな朝早くから
まだら金髪肌荒れ兄貴に絡まれて
ホントに辛かった。
その気持ちを伝えたのです
ただそれだけなのです

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