ノンデザイナーズ・デザインブックを読んで学んだこと
今回読んだ本
『ノンデザイナーズ・デザインブック /
by Robin Williams (著), 吉川 典秀 (翻訳), 小原 司 (その他), 米谷 テツヤ(日本語版解説)
デザインについて4つの原則に沿って、
実例を見せながら解説してくれるので読みやすい本でした。
実践しやすい内容と具体例が載っているので、
この本を読んでから身の回りのデザインを注目してみるのが楽しくなり、
なるほど〜を連発する人間になりました。
印象的だったのが、
「一度名前を言えるようになれば、あなたはそれを意識し、
支配しコントロールし、所有するようになる」
という言葉で、
筆者の近所に生えている木も
名前を知るまでは生えていることにも気づかなかったが、
認識してから同じ木を見つけられるようになった。
という実体験と共に添えられていて、
”知らないものは見えない”
ということにとっても共感しました。
私には見えてないものが多過ぎるので、
まずはこの本で見えるようにしていきたいと思いました。
この本で学べること
・デザインの基礎4原則
・カラーを使ったデザイン
・チップス&トリック(製作について)
・欧文タイポグラフィの基本
・活字のデザイン
上記内容が12章で構成されています。
その中でも特に学びのあったデザインの基礎4原則と、
その他の章についてまとめたいと思います。
デザインの基礎4原則とは
①近接
②整列
③反復
④コントラスト
その他の章
・カラーを使ったデザイン
・チップ&トリック
デザインの基礎4原則
①近接とは:関連する項目をまとめてグループ化すること
[point]
空間配置は関係性を示すので関連しない情報は近づけない。
[具体的なtips]
・視線の流れを意識してまとめる。(いくつも要素を作ると視線
が止まったりあちこちに動いてしてしまう。)
・闇雲に空白や四隅を埋めると無秩序に見える。
・類似の要素をグループ化するとどこから読むか明確にできる。
②整列とは:全体の配置を整理すること
[point]
全ての要素が他の要素と視覚的繋がりを持つようにし、
一体化と組織化を目指す。
[具体的なtips]
・要素の間に線を引き、ラインや組織化を確認すると分かりやすい。
・変な空間を作らない。(空間が二つの要素を切り離してしまうため)
・意図的に揃えて配置する。
・2種類以上の文字ぞろえは使用しない
③反復とは:デザイン上の特徴を繰り返すこと
[point]
一貫性を持たせると視線をコントロールできる。
[具体的なtips]
・反復的な要素は継続性を確立するので情報の組織化にも役立つ。
・視覚的な要素を反復すると一体感が生まれる。
・反復によって一体化と視覚的面白さを加えられる。
④コントラスト:焦点を作り出すメリハリのこと
[point]
目が惹きつけられるようになる。
[具体的なtips]
反復と合わせて目線のコントロールができる。
面白さを作りだしたり、情報の組織化の支援をする。
思い切りよくはっきりと異ならせないと意味がない。
その他の章について
カラーを使ったデザイン
原色、2次色、3次色、類似色など、
授業で習った最低限の知識はあったが、
トラアドなどの分類を初めて知ることができた。
「感じたこと」
・好きな色の組み合わせや、目を引く色の組み合わせが
ルールに沿った組み合わせだったことに驚いた。
・ヒューやカラーモデルに関しても実際触り始めたら
実感を持てるんだろうなと思うような分かりやすい説明だった。
チップス&トリック
ポスターや名刺や宣伝用のアイテムなど、
4原則を知った今見ると、どれもルールが適用されていることに気づけた。
「感じたこと」
・入力フォームの整列例が実感として分かりやすかった。
・使いにくいと思っていた点が可視化されると不便が見えるようになった。
全体を通して学んだことや感想
・デザインで視線をコントロールできるということに驚いた。
・なぜ良いか悪いかを明確にしてもらえるところが良かった。
・ルールを理解すると意識を持って使えるようになることがわかった。
「要素に不適切な関連を持たせるな」という言葉がよく出てきましたが
記事を書く時にも、
どういうレイアウトすれば良いか悩んだり(近接)
文字ぞろえや改行はどうするか考えたり(整列)
記号や目次は何を使うか悩んだり(反復)
どこを太字にするかなど考えたり(コントラスト)
と、とても実践的で、初めてこんな風に悩むことができました。
身の回りのデザインに注目してみることが楽しくなったので、
知識が増えるごとに読み直したい本でした。
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