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【役作りの基本4/5 具体的な方法編】 鬼の調べ物:6分で読めます

役作りの簡単3ステップの3ステップ目!
今日は『鬼の調べ物』の話です。

このnoteは、だいたい6分くらいで読めます。

『鬼の調べ物』をしましょう。

正直なことを言うと、これが一番大切です。
名優と呼ばれる人のほとんどが大切にしています。

ツッコミで疑問に思ったところをたくさん調べてみてください。
どんな些細なことでもいいです。

とにかく台本を、調べて調べて、調べまくる。鬼のように調べ物してください。


えー、現場からは以上です。



え?ちょま!

調べるって言っても、なんかピンとこないし何が大切なん?って思うかたもいるかもなので、

かしこまりました!演劇王子みうら、調べ物についてのお話をしましょう。


調べものって聞くとまず思いつくのは

「さ、ググるか」
だと思います。

大正解です。

まずは、簡単にできるものからやるのは大切。

しかし、それをやっただけで終わってしまったらば、もったいないです。お楽しみはここからです。

私たちが役をやる上で必要なのは、数字や言葉だけではない。

血の通った情報です。


台本から受け取るものをより厚みを持たせるために多くの情報が必要です。知識としてではなく血肉として体に入れることで、役に立体感が生まれ、説得力ある役作りができるのです。


そもそもの前提としては

『情報はリッチな方が血肉にしやすい』


まずは、これを覚えてください。
リッチとは情報量が豊富なことです。

さ、ここで問題です。

「渋谷の109の前を完璧に言葉にして伝えてください」


どうですか?


結構大変だと思いませんか?



完璧に言葉にして伝えるには大量の文字が必要になります。


でも、写真を見せたら早いでしょ?

さらに、現場に連れてくることができたら、
景色だけでなく、そこに流れる空気、音、匂い、人の多さの肌感覚、などなど、いろんなものを合わせて体験して理解できるし、記憶に残りますでしょ?

現場に行った体験。
これを言葉にしようとしたらどれだけの文字情報が必要なのよ?!ってなります。

これは、『言葉よりも写真の方』が、『写真よりも現場に行くことの方』が、情報がリッチだということです。

テクノロジーの力で、情報をリッチにするための技術を作り出そうと頑張っているところですが、現場に行くことのリッチさにはまだまだ敵いません。


なので、血の通った情報に触れるのは、現場にいく、当事者にインタビューをする、など足を使ったことが、簡単なのです。



その基本を踏まえた上で聞きます。
台本をどうやって調べますか?



まだまだ、ネットだけで満足しますか?




『鬼の調べ物』で大切のなのは、足を使うことがオススメです。
情報を血肉にするには、リッチな情報ガンガン取り込んで、体に叩き込んでいきましょう。

写真では味わえないものを現場で味わう、とか古臭い言葉に聞こえるけれど、単純に情報量の差で圧倒的ということです。

すでにネットで答えが出ているように思えていても、現場に行ったり、当事者の話が聞けるのならば、より情報が血肉として体に入るのでオススメです。


海の水がしょっぱいと知っていても、実際になめた時の情報量は段違いでしょ?

恋を映画や漫画で知っていても、実際に自分が恋をしたら、全然違うでしょ?


とはいえ、もちろん足を運べないものもあります。

それならば、ネットでざっくりあたりをつけたなら、図書館に走ることをオススメします。

一次資料に触れられるからです。

一次資料。名前カッケーですね。
はい、カッケー名前の通り、価値あるものです。


情報には区分があって、一次資料、二次資料、三次資料とあります。

一次資料は当事者の情報
二次資料は、一次資料を元に議論や補足をつけたもの
三次資料は、一次資料と二次資料をまとめたもの。

学術的価値は、二次資料までとされることが多い。
ま、そりゃそうだよね。

本人の話
本人から聞いた話を話す
本人から聞いた話を話す人の話をまとめて話す

じゃ、なんか元の話とズレそうだもんね。
ネットには三次資料が多く出回っております。

ざっくり調べるなら便利なので、そこでざっくり調べたものを、一次資料に触れてより深めるという形がベストです。


というか、資料じゃなくて、話が聞けるならそれがいいし、体験できるものなら体験することがオススメです。


犯罪と、人を傷つける迷惑がかかるもの、自分を傷つけるもの、は、体験できませんから、
それだけは気をつけてね。



なので、


手順としては、

①ツッコミを入れて疑問を『意識のテーブル』の上に乗せる。

②それらをネットでざっくり調べる。場所や体験できることもそこで調べてあたりをつける。

③足を運べるものや体験できるものは体験し、当事者の話や、現場が見られるものは聞けるものは取材する。

④それが出来ないものは、図書館に行って当事者の話に近い情報、つまり第一次資料に触れる。なければ、第二次資料に触れる。

という手順になります。


ちなみにですね、図書館には、資料の相談に乗ってくれて教えてくれる図書館司書という専門家さんがおります。この人たちに相談しない手はないですよ。


想像してください、

・何も知らないのに、独りよがりで、わかってるみたいな顔して、自分のことを親友だとか言う人。

・独りよがりではなく、自分のことを理解するために労力と時間を使ってくれる人。


どちらと仲良くなりたいですか?


私なら、後者と仲良くなりたい。

役の人物もそういうことです。

役の人物と仲良くなるために、
わかった気にならないで、疑問に思うことを投げかけ、調べることは大切だと私は思います。


調べ物が大切なのはわかった!
だけど.....


ぶっちゃけ、面倒臭いのよ。

って思う人もいるでしょう。


まあ、みんな、ぶっちゃけ面倒くさいです。やらない人も多い。

ま、だからこそ、
それをする俳優は価値が出るんですけどね・・・・・・



えー!!そんなこと言ったって、noteに書いちゃってるじゃん!みんなやるから価値が下がるって思った人も安心してください。


大半の人は、このnoteを読んで価値があるんだなって思っても、実際にはやりませんから。
まあ、そういうもんです。


だって、これをやれば痩せるっていうダイエットの本がいつでも売れる本がいつでも本屋にあるのて不思議じゃないですか?


本読んでみんなすぐに実行するんなら、
世の中のからダイエットの本はなくなるはずなのに・・・・・・。


まあ、そうやって社会は出来ているのですね。


手を動かし始めて、足を動かし始めたあなたは、それだけで価値があるということです。


ここで、アカデミー賞受賞作の映画『グリーン・ブック』のインタビューから
2:51〜4:08の箇所を見てみてください。

役作りにおいて、調べ物がいかに大切かについて、ハリウッド屈指の名優ヴィゴ・モーテンセン(ロードオブザリング、グリーン・ブック出演俳優)が語ってくれてます。


とのことです。


そうです、鬼の調べ物はぼくが思いついて言ってるだけでなく、多くの名優たちが当たり前のようにやっていることなのです。


これを習慣化することをぜひともオススメします。

『役作り』の基本3ステップはこれで終わりです。


いかがでしたか?
明日は、『役作りの基本』の最終回!

おさらいも兼ねてまとめと、こぼれ話とか言います。

もしも、この3ステップを読んで質問などありましたら、#三浦演劇部 をつけて質問してもらえたら、それも盛り込みます。


明日も19時くらいにあげます。明日もまた会いましょう。
ではでは、また明日!

演劇王子みうらでした。


このnoteマガジンは、プロの演出家が、現場でですぐに使える具体的なテクニックを、ちょい濃いめのことを離乳食のように読みやすく書いてます。

やる気ある才能あふれる俳優たちがたくさん育つように、普通にレッスンとかで教えてることを惜しみなく放出してます。
気が向いたら衝動的に全部消すかもしれませんので、今、読むのをオススメします。

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