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演劇の舞台稽古中にぶつかった金銭的問題。

21歳のころの僕は、オーディションに初めて合格し、プロの舞台出演が決定。

それから約2ヶ月間の稽古の日々が始まりました。

1.アルバイトを休む

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舞台稽古が始まったことで、僕は稽古がある2ヶ月間、アルバイトを休むことに。

アルバイト先の店長は、元々僕の夢を応援してくれていた人なので、快くOKしてくれました。

しかし、僕は一人暮らしで収入源がアルバイトしか無かったので、休むことで収入が2ヶ月止まることが不安でした。

当時のアパートの家賃が53,000円。

その他諸々を30,000円程度にして、1ヶ月の出費を80,000円に抑えたとして、2ヶ月で160,000円のマイナス。

専門学校時代はアルバイトをせずに仕送りで生きていましたが、卒業後の1年間で仕送りは断り、自立しアルバイト代だけでやり繰りできるようにしてきたため、貯金は全くありませんでした。

とはいえせっかく掴んだチャンス、先のことを考えすぎてこの舞台出演を中途半端にする訳にはいきません。

ごはんが食べれなくなってもいいから、2ヶ月は舞台稽古に集中する選択をしました。

2.超貧乏生活

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舞台稽古の日々は、想像以上にお金がかかりました。

僕は神奈川県に住んでいて、稽古場は東京都内でやることが多かったため、稽古に行くだけで往復1,000円弱の出費。

稽古後は必ずのようにみんなでご飯に行くため、夜ご飯代で500円〜1,000円の出費。

一回の稽古だけで約2,000円の出費です。

出費を抑えたいからといって、稽古後のご飯を断ると、大事なコミュニケーションの機会を失ってしまいます。

稽古中のお昼ごはんはおにぎりを持参したり、みんなでご飯に行く時も一番安いメニューを頼んだり、なるべく出費がかからないように工夫。

共演者で同じように工夫をしている人もいれば、全く気にせず美味しいものばかり食べている人もいました。

美味しいものを食べている人は、だいたいが東京都内に実家があり、実家で暮らし家賃を払う必要がない人。

「実家暮らしいいな・・・」

羨んでも自分の環境は変えられないので、これが下積み時代だと思って、実家暮らしの人に絶対負けないと反骨精神で頑張っていました。

3.共演者の一人

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舞台稽古をしながら、「みんなどうやって生計を立てているんだろう」と気になっていると、一人だけ地方出身で一人暮らしのはずなのに、お金をいくらでも使っている共演者の人がいました。

「あの人はどうやって生きているんだろう?」

興味本位でその共演者の人に聞いてみました。

「〇〇さんも一人暮らしですよね?どうやって生計立ててるんですか?」

大学の時に会社を起こして、成功したんだよね。
不動産扱ってるんだけど。
もう俺がいなくても回るようになったから、他のやつに任せてるけど、家賃収入が勝手に入ってくるんよね。
だからお金は気にしてないんだ。

「え?この人社長なの!?」

それは僕にとって衝撃すぎる回答でした。

自分が働かなくても、お金が入ってくるということがあるなんて。

それまで毎日のように10時〜22時の12時間勤務でアルバイトをやっていた、僕の労働時間は何だったんだろうと思いました。

まとめ

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当時はこの舞台俳優ならではの金銭的問題に関して、「まぁ現状何も変えることはできないし、仕方ないか」程度に考えていました。

今思えば、「疑問を感じた時から、向き合って取り組んでおけば良かった」と思います。

金銭的な悩みを小脇に抱えたまま、舞台稽古の日々は続いていきました。

続きはまた次回お話しします。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました!

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