マガジンのカバー画像

MIURA流 登山塾「ippo」

ミウラ・ドルフィンズでは鹿屋体育大学の山本正嘉教授をはじめ三浦雄一郎・豪太親子とともに、より快適に、より安全な登山を行うためのデータを測定し、登山者のための実践的なトレーニング方… もっと読む
毎週月・水・金曜日の12時に更新!このippoマガジンでは、科学的な根拠のあるMIURA流のトレー… もっと詳しく
¥500 / 月
運営しているクリエイター

#トレーニング

クライミングが上達した要因を分析してみる

クライミングには複雑な要素が組み合わさっています。難しい岩を登ることや、グレードが高い課題を登るためにトレーニングをしている方は多いですが、「強くなった」「登れるようになった」とき、その要因について考えたことはあるでしょうか?もしその要因がわかれば、次の目標が見つかった時に、効率の良いトレーニングプランを考えることができると思います。 今回の内容は、「クライミング未経験者にクライミングのトレーニングを行わせた時、パフォーマンスアップにつながった要因は何だろう?」という内容で

体の左右差を改めて実感した

私は右利きなので、必然的に右手の筋力(握力など)が強いです。左右の力の差については、きっと誰もが感じることだと思います。しかし、運動をする上で、その左右差をできるだけ無くした方がいい場面はあります。例えば、右投げ、右打ち、右足踏切り、右こぎなど、片方の動き特化したスポーツを行う場合は、左右差が必然的に出てくることもありますが、左右対称の動きをする運動の場合は左右差が小さい方が高いパフォーマンスを発揮できます。 先日、クライミング中に、また自分自身の左側の筋力の弱さを実感しま

三浦敬三のトレーニングルーティーン②

今回は三浦敬三のトレーニング方法の続きをお伝えします。前回の④以降の部分です。 ④体操 ☆目的:本格的なトレーニングの前に体を温め、怪我を防ぐ ・万歳20回 思いっきり伸びをしてストンと両手を落とす ・体側20回 右に倒すのを20回、左に倒すのを20回行う ・円盤投げ20回 両腕を左右に振り、体幹をひねる。左右で1回として20回行う。 ・前屈20回 床に向かって20回前屈する ※どの運動も始めは弱い力で行うこと ⑤スクワット ☆目的:健脚を保つ ・足は肩幅より広く ・背筋

三浦敬三のトレーニングルーティーン

自分なりのレシピを持っていた三浦敬三は、トレーニングに関しても自分なりを持っていました。それは毎朝決められた内容を行うことから始まります。101歳になっても元気でスキーを続けるためには、毎日トレーニングを行なっていたとのことです。そしてトレーニング方法も食事と同じように、自分で考え、自分で試していく中で自分に合った形を見つけていきました。 敬三流 健康トレーニング3箇条 1. 「鍛えてからが本当の体力」と知る 2. トレーニングはできるだけ毎日する 3. 「脈拍チェック」を

登山中の筋肉の働き

1. 筋肉の動き方私たち人間の筋肉は約650個あり、そのうち約400個が運動に携わる筋肉と言われています。日常生活を送っている時も、平地を歩いている時も、山を歩いている時も、様々な筋肉が連動しながら動きを支えているのです。その筋肉は、大きく分けると3種類の動きがあります。 【筋肉の収縮様式】 短縮性収縮・・・筋肉が縮むことで力を出す  登山中の登りでの太ももの前面(大腿四頭筋)の動きが短縮性収縮 伸張性収縮・・・筋肉が伸びることで力を出す  登山中の下りでの太ももの前面

登山のためのトレーニング(安藤真由子の基準編)

前回、「トレーニングは、何のためにどこを鍛えているのかを意識して行うことが重要」だとお伝えしました(前回の記事はこちら)。私も登山を通してたくさんの景色を見たい、そして色々なルートからも登りたい、と思っています。そのために、何が重要かを私自身も考えてトレーニングを行うようにしています。今回は私の現状と目標、それに向けての私の取り組みについて、書いてみたいと思います。 登山の特徴は平地でのウォーキングと違い、登り下りのある不整地、そして時間は数時間〜数日にわたる縦走の場合もあ

ミウラ・ドルフィンズと私

私がミウラ・ドルフィンズに入社したのは2005年です。有名な登山家でもない私を、なぜ三浦雄一郎・豪太率いるミウラ・ドルフィンズの一員にしていただいたのか。それは出身大学である、鹿屋体育大学の山本正嘉先生の存在があります。 私は学生の頃、自転車競技(ロードレース)に取り組んでいました。長い時で1日200km、時間で言うと8時間ほど自転車の上にいる生活。(登山でもそれくらいの時間、歩くこともありますね!)それと同時に、身体の仕組みに興味があったので、運動生理学が専門だった山本正

新しい挑戦

こんにちは。ミウラ・ドルフィンズの安藤真由子です。MIURA流登山塾「ippo」のコラムとして、私の新しい挑戦も書いてみようかな、と思います。 今日、登山ガイド資格取得のための検定試験過去問題集や、ガイドの教本が届きました。そう、登山ガイド資格の取得を目標に頑張ってみようと決意しました。決意したのはこんなにコロナウイルスによって、生活が大きく変わってしまったのが影響している訳ではなくて、昨年末ぐらいから思っていたこと。そして年明けに決意しました。 山に関わる仕事をしている

山チカラチェック②脚筋力

今日は、体や荷物を持ち上げる際に重要な筋肉である「大腿四頭筋」をチェックしてみましょう!登山をするために重要な脚筋力ですが、その中でも一番大事な部位です。登りでは特に段差が大きい場合に、登り下り共通して歩行速度が増した場合にはより負担が大きくなりますので、ハイキングレベルであれば不安なく登れるけど、ちょっと大きな岩場が続いたり、急な傾斜が続くような山岳地帯が苦手だと感じている方はこの筋が弱いかも?!早速測ってみましょう! 《必要な物》椅子 ストップウォッチ 《チェック方法

有料
100

山チカラチェック①腸腰筋

今日から登山を行うための体力チェックとして、弊社が考えた「山チカラチェック」を紹介していきます!  はじめに足の筋力をチェックしてみましょう。今日チェックする筋は「腸腰筋」股関節周辺の筋肉で、体幹と大腿を繋いでくれています。脚部を引き上げるために重要な筋であり、鍛えると登りのスピードもアップするので、上りで息切れがする、人のペースに着いていけない、もっと早く登れるようになりたい、という方はぜひ今の状態をチェックしてみましょう♩ 《必要な物》ストップウォッチ 《チェック方

有料
100

ミウラ塾『ippo』web版スタートします!

スポーツの世界では「スポーツ生理学」や「運動生理学」というように、科学的データに基づいたトレーニング方法は歴史が深く、そして豊富にあります。しかし、登山の世界においては、それほど多くのデータがあるわけではありません。そこでミウラ・ドルフィンズでは鹿屋体育大学の山本正嘉教授、山本研究室のゼミ生、三浦雄一郎・豪太親子とともに、より快適に、より安全な登山を行うためのデータを測定し、登山者のための実践的なトレーニング方法を模索してきました。  2014年にはMIURA流「ippo」