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即興で答える8の質問【大草康平弁護士編】新パートナーを直撃 目指すのは「所内で1番楽しそうに仕事をする弁護士」

2019年1月創業の三浦法律事務所は今年で4年目を迎えました。弁護士の人数も設立当初の30名から約70名に増え、現在も成長を続けています。おかげさまであらゆる方面から注目いただき、「ミウラってどんな事務所なの?」というお声を頂戴します。

そこで私たちがどのようなチームなのかが少しでも伝わるよう、メンバーの個別インタビューを敢行します。「あらかじめ準備された回答では熱量は伝わらない!」ということで、弁護士の空き時間を狙って突撃インタビュー。即興で質問に答えてもらうことで、事務所の雰囲気やメンバーの人となりを探ります。

今回は、2022年1月付でパートナーに就任した大草 康平弁護士に話を聞きました。大草弁護士は、三浦法律事務所のアソシエイトからパートナーに昇格した1人目の弁護士です。心境の変化や目標にしたい弁護士など、“パートナー1年生”の大草弁護士が今考えていることを率直に語ってもらいました。

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大草 康平(おおくさ・こうへい):2015年に弁護士登録。西村あさひ法律事務所を経て、経済産業省経済産業政策局産業組織課へ2年間出向。その後、2020年3月に三浦法律事務所に参画し、M&Aやコーポレートガバナンスを中心に取り扱う。22年三浦法律事務所パートナー。新卒で入所する弁護士の採用と育成も担当している。

Q1:パートナーに就任してから2週間が経過しました(取材時)が、心境に変化はありますか?

まずは、弁護士やスタッフを含め素晴らしいメンバーがそろう事務所なので、事務所を作っていく一員になれたことをすごくうれしく思います。他方で、責任も感じています。先日も所外の方からお祝いの言葉を頂きまして、「事務所の顔になったのだな」と自覚しているところです。三浦法律事務所(以下、M&P)でアソシエイトからパートナーになったのは私が初めてですし、一般的な企業法務の法律事務所と比べてパートナーに就任するタイミングが早いので、注目されていると感じる一方、まずは自分にできることを全力でやるだけだとも思っています。

Q2:アソシエイト時代から、パートナーになりたいと思っていましたか?

M&Pに移籍した理由として、「クライアントから自分宛にご依頼を頂ける弁護士になりたい」「早くパートナーになりたい」という2つは、これだけが理由ではないものの、大きな要素でした。M&Pでは、「アソシエイトだから個人受任できない」ということはなく、実際にアソシエイト時代にご依頼を頂いて対応しているものもあり、また、パートナーになった途端にたくさんご依頼いただけるということでもないと思います。ですが、事務所のパートナーシップの一員となり、外部の方からも、より責任ある立場に立つ者として見ていただけるようになることで、頼りにしていただくチャンスは増えると思っています。

また、過去に一緒に案件を進めていた先輩弁護士から「パートナーの立場になって考えてほしい」と言われたことがあり、その後自分なりに考えながら過ごしていましたが、結局は「なってみないと分からないのではないか」という思いもありました。だからこそ、経験を積むにつれて「早くパートナーになりたい!」という気持ちは強くなっていきました。

Q3:M&Pのパートナー弁護士にはどのような人が多いですか?その中で大草弁護士はどのような存在になりたいですか?

M&Pは高い品質で幅広い業務分野をカバーすること(Ful Coverage & Top Quality)や多様性(Diversity & Inclusion)を重視していますが、まさにその通りであらゆるタイプの弁護士がいると感じます。同質の人ばかりではないからこそ、お互いの経験やバックグラウンドを尊重し合う土壌があると感じます。その中で自分がどのような存在になりたいかといえば、「所内で1番楽しそうに仕事をする弁護士」になりたいです。楽しく仕事をすることは、自分自身がハッピーでいることだけではなく、周囲のメンバーとも良い影響を与え合い、より活気のある事務所となることにつながるのではないかと思っています。また、楽しく仕事をするために重要な要素はいくつかあると思いますが、その1つがメンバーとのコミュニケーションだと考えています。どんなに難しい法的論点が含まれている案件に取り組んでいても、チームメンバー間のコミュニケーションが円滑にとれていれば仕事は気持ちよくできます。反対に法的には簡単な案件でもコミュニケーションが不足してやりとりが滞ればストレスになることもあり得ます。そういう意味で、気持ちよく、楽しく仕事をする上でメンバーとのコミュニケーションが大事だと思っています。

大草弁護士の自席。M&Pには立って仕事をしたい弁護士も多く、大草弁護士もその1人。デスクに昇降台を設置している。

Q4:M&Pで目標にしたい弁護士はいますか?

先ほどお話しした通り、さまざまなタイプの弁護士がいるので、それぞれ勉強になります。ただ強いて言えば、やはり三浦(亮太)弁護士です。会社法・ガバナンスという専門分野が共通するため、一緒に案件を担当することがしばしばありますが、クライアントに対しても端的にズバッと本質を突いた回答をしますし、そのアドバイスがクライアントに響いている。横で見ていて、信頼されていることが伝わります。自分はまだ程遠いところにいるとは思いますが、目標にする弁護士の1人です。

では、楽しく仕事をしているという観点で目標にしたい弁護士はいますか?

私のもう1つの専門であるM&A分野の大先輩である柴田(久)弁護士は、案件の内容面のみならず、対外的にも対内的にも案件を円滑に進めるための丁寧かつフレンドリーなコミュニケーションに長けている点を見習いたいと思う弁護士です。一緒に案件に携わる中で、当時アソシエイトであった私がやり取りの相手方の対応に納得がいかず、感情的になってしまいそうだった場面でも、私の考えや思いをまずは聞いたうえで、相手の立場を考えた冷静で丁寧かつフレンドリーな対応をしていました。結果として相手方の対応も軟化し、クライアントにとって利益となる結果になりました。アソシエイトは現場に近いところで業務を行うので視野が狭くなりがちですが、その点を汲み取りつつ冷静になって案件をスムーズに進めていくことがパートナーに求められる重要な役割の1つだと実感した出来事でした。

Q5:多忙な中で息抜きの方法はありますか?

最近流行っていますが、サウナが大好きです。1人でも行きますし、同僚や友人と行くこともあります。サウナの中にはスマホを持ち込めず、メールや電話を確認することもできないので、頭を休めることができます。そういう機会は日常生活であまりないので貴重な時間です。サウナで汗をかき、水風呂で一気に冷やしてから休憩をするときの気持ち良さは格別です。

あとは、おいしいものを食べることも息抜きの1つです。最近気付いたのですが、私はおいしそうに食べることに長けている気がしているんです(笑)。おいしそうに食べていると店員さんもうれしそうですし、運が良いともう1皿サービスしてくれることもあるんですよ。先日、そういう機会が続けてあって、おいしそうに食べる力があるのだなと自覚しました(笑)。

Q6:今後極めていきたい法分野はありますか?

M&Pに参画する前の事務所や出向先の経済産業省でも、M&Pに参画してからも、M&Aや会社法・コーポレートガバナンスに携わることが多かったので、これらの分野については今後も極めていきたいです。また、特にM&Pに来てからは、上場会社の株式の取得に関する金商法等の規制や、外為法に関するご相談も数多く対応し、経験を重ねているため、これらも自分の中での注力分野です。

あとは、法分野ではありませんが、私と同年代の方を含め、自分のビジネスを持っている方やベンチャーの方からアドバイスを求められる機会があり、スタートアップで生じる種々雑多なご相談に、必要に応じて所内の他分野の専門弁護士と協同しながら、引き続き対応していきたいと思います。

そのほか、FinTech分野などに代表されるように企業法務に携わる弁護士がカバーすべき法分野は日々広がり続けているので、新しい領域についても研究を怠らないようにしたいです。

Q7:パートナー1年目の個人目標を教えてください。

まずは、クライアントから頂いたご依頼1つ1つに対してしっかりとしたアドバイスを行うこと、質・スピードともに最高のリーガルサービスを提供することです。次に「自分を売り出す」という観点では、今まで以上にいろいろな方にお会いすることや、執筆やセミナーを通して事務所と自分自身を知ってもらう機会を増やしていきたいなと思っています。また、先ほどもお話したように、新しい領域にアンテナを張り、研究を怠らないことも目標の1つです。それらが最終的には、ご依頼を頂くことに結び付くと良いなと思います。

Q8:最後になりますが、大草弁護士はM&Pをどのような事務所にしていきたいですか?

幅広い分野でトップクオリティーのリーガルサービスを提供することは、今まで通り続けていく必要があります。そして、環境の変化が激しい企業法務の世界においては、分野の広さの面でも、深さの面でも、各メンバーが精進して腕を磨いていかなければいけないと思います。また、多様な経験を積み、ユニークな経歴を持つ新しいメンバーに参加してもらうことも必要です。

M&Pの良さは、若手が事務所を作り上げる部分に参加できるところや、これから先どうなっていくかが未知数でワクワク感があるところだと思います。今年は初めて新卒で採用した弁護士が仲間に加わりますが、そのような新しいメンバーを迎えつつも、今の良さを失わないようにすることが大事だと思っています。そういう意味で今年はM&Pにとっても新しい挑戦の年だと思います。

PHOTOS : SHUHEI SHINE

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