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自撮りするサルたち

今からちょうど10年前だったか、サルの自撮り写真の肖像権をめぐる訴訟事件が起きました。

インドネシアのジャングルで、メスのクロザル(オナガザル科マカク属)の「ナルト」が英国人写真家のデビッド・スレイタ―さんが所有するカメラを勝手に取り上げ、自分自身を撮影したのです。

スレーター氏は、自分が数日かけて信頼を得たからこそサルたちに近づくことができたし、だからこそ自撮り写真が生まれのだと主張しました。


その自撮り写真については、その後2年間におよんだ肖像権裁判の結果、写真家さんの勝訴で決着しました。

動物愛護団体「動物の倫理的扱いを求める人々の会(PETA)」が著作権はサルのナルトにあると主張したが、米国の裁判所は動物愛護団体の控訴を退けました。

これには、新聞に掲載された後に画像をホストしたウィキメディア・コモンズと某ブログも関与し、肖像権を保持しているという写真家スレーター氏の異議申し立てと、サルに肖像権を割り当てるべきと主張した動物愛護団体が3~4つ巴で関与したのでした。

ヘッダー画像のこの仔は、自分の顔をどう思ったのでしょうか。👇

「さぁ皆さん、写真撮るよォ!」

カメラを向けるとかならずおどける子って、人間にもいるよね・・

このサルは昔から原住民に珍味や貴重なたんぱく源として食べられたり、今では棲息地も狭まれてしまったので、絶滅危惧種に指定されています。

動物愛護団体PETAと写真家のスレーター氏は共同で、写真の著作権収入の4分の1を「クロザルの生息地や生活を守ることに取り組む」慈善団体に寄付することにしました。

https://www.bbc.com/japanese/41237082


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