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「食べることは生きること」79歳の今も、信念を貫く ーアリス・ウォータース
優しく好奇心いっぱいの笑顔。
その裏側に、強い信念を持ち、情熱的に生きてきた女性です。
2つの夢を叶えた
アリスは、アメリカカリフォルニア州、バークレーにある世界的に有名なレストラン「シェ・パニース」の創業者として知られています。
「シェ・パニース」は1971年にオープン。当時のアメリカではめずらしい地産地消を実践する、旬や素材を重視するレストランでした。
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また、同じくバークレーにある、荒廃した中学校を立て直すために始まったプロジェクト。
「エディブルスクールヤード」のファウンダーでもあります。
「エディブルスクールヤード」とは、直訳すれば食べられる庭。
生徒と先生、ガーデナーとが一緒に畑を耕し、収穫し、調理し、食卓をみんなで囲むことを大切にします。
彼女がやってきたことは、とても夢があります。
しかし、この夢物語を現実にするにはとても強い信念が必要でした。
信念を貫くことで様々な衝突を生んだ
アリス・ウォータースは好奇心旺盛で、行動力がありました。
その生き方は裏を返すと、破天荒でこだわりが強く、人間関係にも苦労しました。
プロジェクトが画期的なものであったが故に、多くの反発もあったのです。
離婚や実の娘との不仲や離婚などを経験。
プライベートでも困難がありましたが、彼女は自分の信念を貫き続けました。
79歳で再来日。全国にメッセージを届けて回る
今年来日したアリスが一般向けの講演会の冒頭に発した言葉は、
「わたしは日本のみなさんに伝えたいメッセージがあり、ここへやってきました」
でした。
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その言葉からは、何かに衝き動かされるような彼女の使命感が感じられました。
79歳という高齢でありながらも、来日時は超過密スケジュール。
日本中の有機農家などの生産者や、教育現場、そして日本の子どもたちに会いに周りました。
講演会に、まだ生まれて数ヶ月といった赤ちゃんをスリングに入れたお母さんがいました。
途中、赤ちゃんがくずりだしたので、お母さんは周りに迷惑がかかると思い退席しようとしました。
そのときにアリスは言いました。
「どうか、出て行かないでください。
今日わたしたちは、あなた(赤ちゃん)のためにこうやって話をしています。
だから、ここに居て欲しいのです。」
会場全体が、アリスの温かくも強い人柄に触れた瞬間でした。その温かな空気感が会場を包みました。
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自分に正直に生きる
アリス・ウォータースは、常に子どもたちのことを考えています。
そして美しい作物を作ってくれる、生産者のために人生を捧げてきました。
その一貫した想いは、彼女がこれまで自分に正直に生きてきた証だと思いませんか?
人間はお金のため、名声のため、生活のために、ついつい大切なことを疎かにしてしまいます。
アリスの様に正直に生きれば、社会の中では波風が立つこともあるでしょう。
でも、少しでも自分の感性に正直に生きれば小さな変化を起こすことができるはずです。
「私たちの信念は何でしょうか?」
彼女の生き方に触れて、見直してみたくなりました。
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