スキルの囲い込み=悪である

コロナ禍を経て、社会が変わろうとしているのか。

あるいは自分が40代に突入して、50〜60代から仕事の一線を引き継ぎつつある世代にいるからなのか。

はたまた60〜70代がまだまだ政治の世界や会社でも幅を利かせていて、もうその考え方ややり方にウンザリだよ(もう結果が出てないし、ビジョンも策も無いなら役職降りろよ)と世間が変わろうとしているのか。

なんとなく、自分たちの周りで(会社でも地域でも)世代交代や、色んなコトを変えようとしている雰囲気を感じる。

それ自体はとても良いこと。

コロナでここまで世界が変わり、個人の働き方生き方を問われている時代に、自分たち40代やその下の世代が、今までのままでは駄目だ!今変わるべきだろ!と動かなくては、何も世界は変わらないから。

でも。そうした新陳代謝の動きを阻むのが、上の世代で役職についている人、あるいは、役職についてなくても、自分の持っているスキルや経験が唯一無二の価値だと信じて、そのスキルや経験の伝承をし、下の世代を育てるということをしない人。(いわゆる老害)

まぁ前者の高齢役職者問題は、会社や組織によっては、任期等もあるので、そのうち解決するのかもしれない。

厄介なのは後者で。
彼らは役職が無いので、会社だと最大65歳くらいまで、自分の持っているスキルや経験を自分だけのものとして囲い込み、それを伝承しないから下の世代が育たず、またそのスキル経験を囲い込むことで、自分を唯一無二の存在として、会社や組織に認めさせ、「組織にいなくてはならない存在」にあえてなる。

そしてその組織におけるその分野のプロとして、上司も誰も何も言えないような、そんな環境を作る。周りの人が何か反対意見を言おうものなら自分の持ってる経験値やネットワークで潰しにかかる。

こういう人種は、組織の中に一定数いる。マネジメント能力は皆無なので、管理職にはならない。(仮になった場合はもっと最悪)

私はこういう人種は、組織の悪(ガン)だと思ってる。

だって、その人が組織の中で与えられた仕事で身につけた能力は、その人自身の努力があったとしても、それはやっぱり会社の資産であって、それを次の世代に伝承したり、どうやって属人化しないようにマニュアル化するか、というところまでやるのが仕事であり。

そのスキルや経験を、その人自身の価値を無くさないために、自分だけのものにする、なんて最悪だから。

本当に優秀な人は、スキルや特定の経験値に依存しない。むしろ、自分がいなくても回る組織作りや仕組み作りを目指して、自分はサッサと次の仕事を創って動く。

ちょっと愚痴っぽくなってしまったけど。
自分もそんな老害になりたくない、という自戒の意味もこめて。

自分だけのスキル、経験、知識なんて意味ない、とあえて言い切りたい。

それを開放して、次の世代のスタンダードや常識を創り出し、次の世代はまたそこに新たな価値を乗せていくのが本来あるべき姿だと思う。(自分たちと同じ苦労をさせてどうする?)

自分のために仕事するな!
次の世代のため、より良い会社の未来のために、より良い社会のために仕事をしなきゃ!

属人的な仕事やスキルなんて無価値だ。

そう思う。

以上





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?