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福住美和
2024年9月7日 21:40
『蜘蛛の糸・杜子春』の巻末の解説(三好行雄氏による)を読んでいて、気になる内容がありました。「僕の母は狂人だった」という告白をする『点鬼簿』(大正15年)についてふれていました。解説によると、「龍之介がはじめて実家の父と母、姉などの骨肉の死の記憶を語った短編で、死に隣りあう憂鬱な心情をさながらに伝えている。」とあります。探してみたところ、『点鬼簿』はちくま文庫『芥川龍之介全集6』に収