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Stones alive complex (Gemsilica)

外面界が静止してゆくのに反して、内面界はどんどん揺れが激しくなる展開だ。

いったん、作業台の上をまっさらにする。

セオリーに従い、最初に天使を台へ置く、左上の位置だ。
具体的には、天使みたいに翼を広げたノートを象徴として使う。
右上には、大鷲を配置、クチバシっぽくとんがったボールペンだが・・・
右下には、荒ぶる獅子、スマホをネッフリに繋げ唸らせておく。ホーム画面でオススメされた「銀英」を、ずっとBGVで垂れ流しておこう。
最後に、左下へ雄牛。
カフェオレの熱いコップを置く。色が似ていて鼻息の湯気を出してる・・・という理由だけのセレクト。

ほとんどこじつけのアイテムばかりになったが『写し世の抽象反射の場』を整え終わると、
「呪文字を造型し商いする男」は、部屋を見回した。

中央へ置くべき、今回のテーマになる象徴のアイテムをキョロキョロ探す。

普通に考えたら、引き出しの中にストックしてあるマスクや消毒液となるのだろうが、そういうベタな発想ではいけない。
物事の本質は、ぜんぜん別のところにあるのだから。
もしくは、もっと別次元にある。
あくまでも、フラットな直感が導くアイテムが必要なんだ。

すぐ、キッチンへのドアが気になった。

「あのドアを置けと言うのかっ?!
この作業台へ?
ネジを外してかぁー?!」

そんなはずはない!
シンプルに考えすぎだ!

いや。そうじゃないな。
シンプルに考えて、無さすぎなのだ。

テーマのアイテムは、あのドアの向こうの書斎にあるということだよ。

無駄にビックリさせられた・・・
誰に?自分の乏しき洞察力にだ!

ドアを開け書斎へ入ると、
窓際に飾っててある観葉植物が、不思議と気になった。
これだな!と。
その小さな鉢を持ち帰り、作業台の中央へ置く。
これで「場」が成立した。

運命展開構造解析を始める前に、改めてセオリーを確認しておく。
獅子役のスマホからは偶然か必然か、
銀英のサブタイトル『Die neue these』の動画が、流れている。ちょっと出来すぎっぽい。

「原因と結果の法則」は使わない。
代わりに、
「手段と目的の法則」を使う。
原因と結果という観念の組み合わせには、肝心な潜在意識的意図のニュアンスが含まれていないのだ。

つまり。
今回、具現化したことを「結果」と表現するならば。
個としても全としても、強制的にソーシャルディスタンスをとらされてるということだから。
事態の「目的」は、ソーシャルディスタンスをとれ!ということになる。
そのための最適な「手段」を、集合無意識は用意しただけだ。

この段階での肝心なポイントがあるところは、
原因でも結果でも手段でも目的でもない。
今起こってる展開を脈動させているエネルギーとしての、
「動機」または「前提」になってる「観念」だ。

今回の案件を動かしている観念は、
それこそシンプル。

たいていの観念こそは、
シンプルに見たまんま。

そのまんま見たまんまの、事態を言語化するならこうなる。

「他者は毒である」
または、
「他者にとって自分は毒である」
ゆえに、近づくな。
まさに、Aなんちゃらフィールドそのもの。

深いとこに溜まり続けてきたこの観念、その具現化。
しかも、今回は規模がでかい。
具現化する規模は、その観念が拡散してた人数と深度と強度に象徴される。

だがこの段階では、どんな観念であっても否定も肯定もしない。
むしろ、否定もするし肯定もする。
物事は、常に清濁合わさってるもの。
善悪二元論での判断は、安易なのだ。

センターに置かれた観葉植物の情報を、とりあえず頭に入れておこう。
直感とは具体性のある多くのインプットが熟成してアウトプットされる、関数。

この観葉植物は、現状の象徴であり、原因の象徴であり、結果の象徴であり、手段の象徴であり、目的の象徴であり、今後の展開の象徴であり、テーマとなってる観念が発生している根源やどうにか薬にするならその方策の象徴でありなどなど、もろもろをトータルで体現している象徴でもあるから。ありったけの情報は押さえておくべき、かつ、その情報に惑わされないスタンスを心がけるべき。

ふぅーひぃー・・・
頭の中で息継ぎもしないで考えたから、酸欠気味。

ひぃーふぅー・・・
方策のアドバイスが出たとしても、それが全体的になるか個人的になるかは、今は分からない。
複雑系で駆動する写し世は、バタフライ効果が繋げた世界規模の蜘蛛の巣が常に、押したり引いたりして影響範囲はうねっているのだ。

さてと。
確か、この観葉植物の名前は「龍樹」だったよな。

検索のために、別の専用テーブルにあるパソコンを「呪文字を造型し商いする男」は立ち上げた。

シンプルに予測できるのは。
事態のサブタイトルの手洗い強制という「目的」から察すると、個としても全としても、水の枯渇関係の要素も絡んでそうだ。

おっと。
なにはともあれ、
まずは龍樹へ具体的な水をやっとこう。

(おわり)

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