【1-2】Rを使うソフトについて解説する
統計に強いプログラミング言語であるRですが、使うためのソフトが色々あります。今回はどんなソフトがあるのか目的別に紹介します。
前提:Rで必ずする3つのステップ
Rを使うためには次の3つのステップを行います
データ(Excelなど)をRに取り込む
統計する、またはグラフを書く
結果を保存する
言われてみるとそうなのですが、プログラミングをしたことがないと意外とイメージしにくいものです。エクセルやワードで「新規作成」するかすでに保存されているデータを開くことはあっても、他の形式のファイルを別ファイルで読み込む経験が圧倒的に少ないので。保存するときもエクセルのグラフをパワーポイントに貼り付けることはあっても、エクセルのグラフだけを図として保存することはまずありません。
R本体でプログラミングをする
まずRを使うためには本体である「R」が必ず必要になります。なければiOSが入ってないiPhoneみたいなもので何も動きません。そしてプログラミングの猛者ならRだけでもできるかもしれませんが、初心者だと困ることがあります。何をすればいいかわからない…そもそも何書いてるか意味わからない...とりあえずExcelしか使ったことなかった自分はそっとソフトを閉じてしまった経験があります。
Rコマンダーを使う
R本体はプログラミングを使いますが、クリックだけで操作できる方法があります。
Rコマンダー
プログラミングせずに統計が行えるソフトまたはパッケージです。プログラムを書かずにクリックだけでRが使えてしまいます。R コマンダーを使うと①データの読み込み②プログラムを書く③データを保存する全てでプログラムを書く必要がありません。
改変Rコマンダー
弘前大学の対馬栄輝先生が作ったRコマンダーの改変版です。
対馬先生は理学療法士でもあり書籍や講習会を開くこともあるため名前を聞かれたことがある方も多いかと思います。(実は)ダウンロードしたときについてくるパワーポイントのスライドは資料としても参考になります。
EZR
自治医科大学附属さいたま医療センターで開発されたWindows、Macの単体のソフトとしても使えますが、実はEZRは改変Rコマンダーと違い「パッケージ」としても登録されている所に大きなポイントがあります(RStudioのところで説明します)。
Rstudio
RStudioは統合開発環境(IDE)といい、Rの機能を最大限活用できるソフトです。
RStudioの特徴はなんといってもプログラムが書きやすいこととパッケージの使いやすさ、データの保存、管理がしやすいことです。加えてパッケージをインストールすることでRコマンダーやEZRを呼び出してRStudioと同時に使うことが可能です。Rコマンダー単体でもプログラムを書いたりデータを保存できるのですが、使い勝手が全く違います。Rコマンダーからステップアップを目指すつもりがあればRStudioをおすすめします。無料版で十分な機能が使えます。
Visual Studio Code(VSCode)
RStudio以外にもMicrosoftが提供しているプログラミング用の無料コード エディターであるVSCodeも使用可能です。ただRStudioとは違い少なからずプログラミングの知識が必要になりますので、今回初めてRを使う人は別の方法がいいかもしれません。
Exploratory
Rをベースにしているデータサイエンス用のソフトです。学生や機能を制限した無料版もありますが、社会人であれば有料になります。ただ統計にとどまらず、企業でデータサイエンスを使うことができるくら機能が充実しています。勉強会も充実しています。
まとめ
今回はRのソフトについて紹介しました。
しかしRコマンダーやRStudioといっても「じゃあ、どれを使えばいいのか?」という疑問も出てくると思います。なので次回は「どのソフトを選ぶと良いのか?」を目的別に選べるチャートを作ります!
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