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ハンコってなくなるの?

河野太郎大臣が、ハンコ廃止を全府省に要請したと新聞で見た。テレビ番組でその理由のひとつに

「テレワークをやってたのにハンコを押すために(会社に)出ていかなければいけないということが随分ある」

と話したそうだ。
日本はハンコ社会、ハンコを押すというのは“責任を持つ”あるいは“承諾する”あるいは“身分を証明する”という意味でもある。海外のドラマとかを見ても書類にハンコを押してるシーンは見たことない。皆サインしてる。
最近は日本でもハンコを押さなくても良い場面が増えた。保険の契約にもハンコはいらないし、書留郵便の受け取りも確かサインでもよくなったし、先日我が家のトイレの修理に来たおじさんも最後に「ここにサインお願いします」と、小さな端末機とタッチペンを渡してきた。タッチペンってツルツルすべって書きにくい。もしも後で問題が発生してもあのサインと、普段の私が書く字とは筆跡鑑定は一致しない気がする。


先週最終回だったドラマ“アンサング・シンデレラ”では、お薬袋に押されている薬剤師さんのハンコがドラマの演出で印象的に使われていた。あのハンコは薬剤師の責任を示すものであり、一緒に病気と闘っていきましょうというメッセージであった。薬剤師仲間が病気になった回では、袋のハンコの位置に仲間全員のハンコが所狭しと押されていて、それを見て私は感動して泣いた。ハンコを押すという文化がなければああいうドラマの演出もなかっただろう。


私には外国人の知人が何人かいるが、皆日本に来てから自分のハンコを作っている。やはり日本で生活するとなると日常の中でハンコが必要な場面があるのだろう。

ハンコの丸い枠の中にひらがなで【じぇいむす】とか、【そにあ】とかって入っていると、ままごとみたいでなんだか可愛い。可愛いけど、果たしてそれが、私たちが重要書類に押すハンコと同じ重みがあるのか?と考えると、どうしても軽く思えてしまうのは私だけだろうか。



もし日本がサイン社会になったら、サインする用のちょっと良い(値段が高い)ペンが欲しくなっちゃうなぁ。

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