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たまには家事を諦める


毎晩一人で晩酌をしている旦那さんに週末くらいは付き合ってあげるのも悪くないという記事を書いた時、小さいお子さんのいらっしゃるママさんからコメントをいただいた。私の記事を読んで、お子さんのお世話やご自分の家事を優先してしまっていた事を反省したというコメントだった。それは仕方ない。私もそうだった。そして思い出した。


結婚して間もない頃だったか。夕ご飯を食べた後、頭が痛くて早く横になりたかった。少し熱もあった。寝室に行く前に私は旦那さんにこう言った。
体調悪いから先に寝るね。悪いけど食器だけ洗っといて欲しい。
我が家は核家族なので、洗い物を頼めるのは旦那さんしかいなかった。しかもお鍋などの大きな洗い物は無い。夕食に使った2人分のお皿やコップだけだ。それくらいしてくれるはず。


私は旦那さんの返事を待たずに寝室に行った。


しばらく寝ていると、誰かがドアをノックしている事に気づいた。「はい?」と返事をするとドアが開いて、義母が顔を出した。「みとんさん、大丈夫?体調が悪くて寝てるって聞いたから」

何故お義母さんが家にいる?びっくりして飛び起きた。「あーゆっくり寝てて。洗い物したらすぐ帰るから」と部屋を出て行った。私はそのまま布団の中で悶々とした。


旦那さんは洗い物をしてもらうためにお義母さんを呼んだ。
我が家と旦那さんの実家は直線距離で2、3百メートル。スープの冷めない距離ってやつだ。呼べば直ぐに来てもらえる距離だが、旦那さんがまさかお義母さんを呼びつけるなんて思いもしなかった。家事をほっぽりだして寝てる嫁だと思われた。家事を旦那さんにさせる嫁だと思われた。


悶々、悶々、‥


諦めれば良かった。汚れた食器がシンクに置いたままでも別に良かったのに。明日の朝私がやれば済んだ事だったが、汚れた食器を置きっぱなしにするのが嫌だった。今日の事は今日中にやっておかないと気が済まなかった。自分の思い通りにならないと気が済まなかった。


全部自分の勝手な自己満足だ。ここまでやっておかないといけないと勝手に決めてそれを旦那さんに押し付けた。旦那さんはそんなの明日で良いじゃん、と思っただろう。それでも、明日朝起きてシンクに汚れた食器が置きっぱなしなのは私が可哀想だと思ってくれたのだろう。だからお義母さんを呼んだ。


あの時は「なんでお義母さんを呼んだの?」と旦那さんを責めたけど、今になって、今頃になって気づいた。全部自分のせいだったことに。気づくのにどんだけ時間がかかってんだよと自分にツッコむ。

でも気づけて良かった。
家事を諦める事も時には必要。諦められればイライラしなくて済むから。完璧なんて求められても所詮無理なんだし。だからと言ってぐうたらしてしまわないように気をつけて‥。



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