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年齢を感じてしまう、あれこれ


うちの子が幼稚園に入園した時。お兄ちゃんやお姉ちゃんがいる同級生の子のお母さんは、皆歳上に思えた。特に、小学校5年生くらいのお姉ちゃんがいる子のお母さんは、見た目も落ち着いていたし、お父さんも随分歳上に見えた。ところがその人(お母さん)は、私より2歳歳下だった。他にも私より歳上だと思っていたお母さんが、ことごとく歳下だと分かり、私はショックだった。子どもの年齢と親の年齢が正比例するわけはないのに、初めての子ではない余裕のような、ベテラン感が漂っていたからだろう。


私が専業主婦から社会復帰した今の職場でも、歳上だと思った人がことごとく歳下だった。自分をどれだけ若く見積もっているんだと笑いたくなるが、逆にいうと周りからは私も、それなりに見えているんだろうなと思う。若いつもりなのは自分だけだ。今職場で雑談をする相手は、よく考えるとうちの子たちと同世代、要するに私はその人たちの親世代だったりする。それでも会話は弾むし、何の違和感も無いが、もしかすると相手には結構気を遣わせているのかも知れない。


年齢を感じさせられる出来事によくあるのが、ある日気付いたら“高校球児が歳下”だったって話。私もそうだった。高校野球は好きでよくテレビで見ていたが、自分が高校を卒業したら、そこにいる選手は間違いなく全員歳下だ。これを自覚した時は結構ショックだった。はじめはこの感覚、私だけかと思っていたが一般的に言われていることだった。つい先日も朝日新聞のコラムで三谷幸喜さんが同じことを言っていた。


高校球児が歳下
横綱が歳下
引退した野球選手が歳下‥

三谷さんが今恐れているのは、やがて訪れるであろう、

総理大臣が歳下

確かに。あと、もっと怖いのは、若いスタッフからこう言われること。

三谷さん、死んだおじいちゃんと同い年なんですよ」

これはキツいかも。


学校の先生をしている知人が言っていた。

保護者が歳下
保護者がかつての教え子


そういえば学校の先生ってあんまり歳を取らない印象がある。たまの同窓会で先生に再会すると、先生と私たちの見た目の年齢差がどんどん近づいている気がする。私は娘のおかげで若者の流行にもそれなりに精通しているし、年齢のわりには小綺麗にしてるつもりだし、ライブで跳んだり跳ねたりする体力もある。夢中になれるものや興味があることは20代の頃とそんなに変わっていない。だけど、確実に歳は取っている。実際の年齢と、精神的な年齢の開きが大きくなっていく。


職場の隣の席の男性には、今月で1歳になる息子くんがいて奥様側の曽祖父母がまだ4人ともお元気らしい。「すごくないですか?」これは彼の言葉。
でも考えてみたら、彼の祖父母、彼の息子くんから言うと曽祖父母にあたる人たちは、私の両親と同世代なわけ。若かったらまだ70代の可能性がある。だから、実はそんなに驚くほどすごいことでもないのだ。年齢の感覚って、歳が近いか遠いかで随分と変わるもんだなと思った。遠いと、ものすごく年寄りに思える。子どもの頃に今の私くらいの年齢の人を見たら、ものすごくおばあちゃんに感じていたんだろうな。でも自分がなってみると、若い頃とそんなに変わった気はしていない。


確かに、身体はガタがきた。痛い所や気をつけないといけないことは増える。でもある日突然そうなるわけじゃない。毎日毎日、少しずつちょっとずつ変わっていくから、今の自分を受け入れられている。パワーチャージやメンテナンスをしながら、人生100年時代を楽しまなくちゃね。



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