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「デュアルキャリアでパリを目指す] ~弊社におけるパラアスリートの働き方~


こんにちは。
三ッ輪ホールディングス管理本部の新家(しんや)です。
 
今回は2021年4月新卒入社のT君のことを書かせていただきます。
入社2年目の彼は、パラアスリートとして陸上競技に取り組みながら、デュアルキャリアで正社員として当社の総務人事部で働いています。

【彼との出会い】

彼との出会いは、2021年1月28日に行った採用面接でした。
 
陸上短距離(100m/200m)を専門とする現役アスリートということで、勝手にマッチョな若者をイメージしていましたが、想像していたよりも小柄でピュアな感じの学生でした。
 
面接慣れしていない彼は、緊張した面持ちでこちらからの質問に小声で受け答えしていました。
 
面接が進む中で、4歳の時に右手を失ってしまったこと・小学校4年生から陸上競技を続けてきたことを話してくれました。
「パリで行われるパラリンピックに出場し、100mを10秒台で走りたいです。」と意思表示してくれた時のそれまでとは違うはっきりとした声がとても印象に残っています。
※現在、日本人では100mを10秒台で走れるパラアスリートはいないそうです。
 
「我々の会社に所属し、働くことで結果を出すことができるか?」
学生時代にアルバイトなどの経験もなく、全てにおいて未知数でしたが、彼が就業してからの変化(成長)と既存社員の気づきや変化にも期待し、一緒に働いてもらうことになりました。

【所属/働き方】

現在、彼が所属する部署は、三ッ輪ホールディングス株式会社の総務人事統括部です。
 
彼の担当している業務は、社用スマホの管理(新規/変更/解約)や社会保険手続き事務サポート・庶務全般などです。
 
普段の勤務スケジュールは以下の通りです。
※ 陸上競技大会等に出場する場合を除く 

普段は、出身大学の施設を利用して陸上競技のトレーニングを行っています。
大会がない週は、トレーニングの休日となっている月曜日と木曜日は終日勤務ですが、トレーニングのある日以外は、午後からの出社としています。
 
当初は、トレーニング後に出社して慣れない仕事をすることに苦戦していましたが、徐々に彼の中でのリズムも整ってきたように思います。

【「ヒトのちから」と「多様性」】

企業が事業活動を続けていくためには、市場に対して価値を提供し、対価として利益をいただく必要があります。
 
私たちの会社が80年を超えて商売を続けてきたことは、お客様にとって必要な価値をその時代にあったカタチで提供してきたことによると考えています。創業当初は、薪や炭から始まり、安定したエネルギー供給を求め、石油(灯油等)→LPガス→LPガス+電力の供給と変遷してきました。
 
今までも、そしてこれからも新しい「価値」を創造し続けるために必要なのが「ヒトのちから」と「テクノロジーのちから」。
現代社会において、「テクノロジーのちから」は無くてはならないものですが、そこに「ヒトのちから」を掛け合わせることで、新しい「価値」を生み出すことにチャレンジし続けていきます。
 
会社という組織の中で「ヒトのちから」を最大限に発揮させるためには、多様性(ダイバーシティ)が必要です。様々な年齢/性別/知見/境遇の社員達のそれぞれの視点が集まり、違いや個性を受け入れながら、公平性を保ってぶつかり合うことで新しい「価値」が生まれると考えています。

【共に働くことで】

T君もパラアスリートと会社員を両立する中で、他の社員がもっていない視点から新しい「価値」を創造するために日々チャレンジをしてくれているはずです。
 
2024年、パリで開催されるパラリンピックで、日の丸を背負う彼がメダルを獲得することは我々にとっての願いであり、誇りでもあります。競技人生を終えた後も新しい「価値」の創造に向けて我々と共にチャレンジし、成長し続けてくれることを願っています。

三ッ輪ホールディングス株式会社 
取締役/管理本部 本部長/総務人事統括部 部長 シンヤ
メインフレームやオフコン、いわゆるレガシーシステムのSEとして数社での勤務を経て、1993年に三ッ輪産業株式会社に入社。入社時は、情報システム部門にて業務系システム(販売管理システム/LPガス配送・検針システム等)の改修・運用改善等を担当。入社3年目に人事企画部門に異動。その後、社外社内報・宅配水事業の立ち上げ・卸売部門の営業施策策定や事業計画策定等に携わった後、現在は管理本部にて本部長として総務人事・経理を管掌。今年、還暦を迎えた料理と車が好きなおじさんです。

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