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【組織内診断士からの起業】兼業から本業へ

Scalar株式会社代表の吉田です。
先日、当社COOの朝比奈が『#副業 #ギグエコノミー 』的な内容の研修を行っており、

「そういえばウチも副業(兼業)から始まったよなぁ…」

と、しみじみ感じてました。
*朝比奈の研修は面白いので、ぜひご参加ください!

当社は緊急事態宣言が発令された1か月後の2020年5月に創業。
そのとき私も朝比奈も、それぞれ別の企業に所属。いわゆる組織内診断士であり、兼業としてScalarを起業しました。

20代の頃は独立なんて考えもしかなったし、大企業の安定した巨大船に乗っているにも関わらず、超絶不安定な船に「乗るっきゃねー!!」ってなるのは正気の沙汰ではないと理解しつつ、それでも乗りたいと思えたのは、兼業から始められたことが大きかったと思います。なので、

・なぜ兼業起業といった形態を取ったか
・どのタイミングで本業へと切り替えたか

といったことを記載していきます。


兼業起業のした理由

理由①:本業が副業に、副業が本業に活きる

これは予想してましたが、それ以上に大きかったです。
本業ではCVCでスタートアップ出資及び事業開発を行ってたのですが、

・スタートアップの代表が何に悩み考えているのか
・大企業とスタートアップで連携するときに重要なことは何か
・発行体側として資金調達をどのように捉えているのか

などなど、これらはScalarを今後運営していく上で必ず出てくる問題であり、自分ゴト化されているのでビジネス書を読む以上に吸収力が高く、本当に有益なものでした。

また、私自身がスタートアップ経営者ということで、出資先とのコミュニケーションが円滑に進めることができたりと、副業が本業に良い影響を与えることができました。

理由②:リスクヘッジ

新規事業がどうなるか分からない中で、一定の収入を確保しながら事業を進めることは、初期経営する上で必要なことだと考えました。

「そんな覚悟じゃ上手くいかないだろ!」

という考えの方もいるとは思いますが、起業後に業務委託を受けながらその資金をプロダクト開発に回す起業家さんも多くいますし、それと同じやん、と個人的には思ってます。

理由③:目先の利益にとらわれすぎない

理由②とも繋がってくるのですが、MVP(Minimum Viable Product:実用最小限の製品)⇒PMF(Product Market Fit:製品を市場に適合した状態)となると、一定の期間を要し、キャッシュも必要です。

目先のキャッシュを追い求めると、開発すべき製品や実現すべきビジネスモデルを歪めてしまう可能性があると考えました。
*もちろんそれが形になることもあるので悪いわけではないです

思いがけず良かったこと:息抜きになる

メリットではないですが、思いがけず良かったこととして副業が息抜きになったことです。
昔、アメトーークの勉強大好き芸人で、オリラジの中田さんの発言であったのが、

国語に飽きたら、算数の勉強をすれば良い。

科目の部分は曖昧ですが、「勉強の息抜きは、別科目の勉強」的な発言がとても印象的で覚えています。

本業だけだと別プロジェクトでも一定似てしまう。かと言ってコーヒーブレイクしまくると夜寝れない。副業で全く異なる仕事をすることで、

仕事(本業) ⇒ 仕事(兼業) ⇒ 仕事(本業) ⇒ 仕事(兼業) ⇒ …

これが全く苦ではなかったことが発見でした。
(本業がフレックスだったからというのもあります)

兼業起業でのデメリット

あんま無いってのが事実なんですが、あえて言うとすると、

①本気度が伝わりづらい

理由②で書いたことと若干相反しますし、「だから言ってんじゃんw」って言われそうですが、あくまで他者がどう受け取るかの問題です。

実際に「二足のわらじで、Scalarはちゃんと出来るの?(半笑い)」といった声を1,2回いただいたこともあります。
事業をつくることは生半可なことではないし、その苦しみを分かっている方からするとそうかもですが、そこを気にしない強メンタルが必要だなと感じました。

兼業から本業へ変えたタイミング

スモールサクセスからのマインドシェア爆増

当社は、2022年4月に(株)大塚商会と連携を行い、その後一定の成果を出すことができたことで2022年7月から本業へと踏み切りました。

収益面ではまだまだだし、依然として超絶不安定な船ながらも、スモールサクセスが見えたことで、
「あれ、、もしかしたら、、この航路なら進める、、?」
と感じられ、

『人生一度きりの中で、今やらないと後悔する気がする』

という想いが大きくなり、マインドシェアが高まったタイミングで副業を本業へと切り替えました。

さいごに

色々書いてて思うのは、前職がいかに素晴らしい会社だったかということですね。本当に感謝です。
*こんな恵まれた環境ねーよってツッコミもあるかもですが、私も本業でかなり頑張ってたよということで

大企業からの出向支援や、スタートアップ支援がファイナンス面でも手厚くなってくる中で、Scalarとしても様々な方面で支援できるようになりたいと考えています。