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年長者の価値を考える

こんにちは。ヨシミツダです。
40代になったばかりの頃は割とハードな日々でしたが、最近は充実した毎日をすごしています。あっという間に50歳になりそうな感じです。

今日は50歳という次のステージに向けて年長者の価値について考えてみました。

土の時代と風の時代の間の微妙な年代

今40代前半の私は正直微妙な年代です。いわゆる終身雇用がなくなるというほどの話はなかったものの、ちょうど成果主義が声高に叫ばれた頃に新卒として社会人になりました。ひるがえって今ですが、企業は業績が悪化していなくても、希望退職者を募集しているような状況です。ジョブ型雇用の話もでてきて、終身雇用の終わりがはじまったという感じです。

世間では梯子を外されたみたいな意見もありますが、冷静に俯瞰して考えるとデジタル技術が進み、新しいビジネスが次々に生まれている現状があります。
企業が継続するためには、学習効率が低く、かつ今持っているスキルを活用できない人達には役目を終えてもらい、新しい知識に親和性が高く、習得も早い若い人達に新陳代謝しなければいけないのだと思います。

そういった世相で感じた一つの恐怖感。
もう50代は必要とされないのではないかという感覚です。あと数年で50歳になる私は、どうしたものかと考えていました。

モダンエルダーという生き方

そんなことを漠然と考えていた時にモダンエルダーという本に出会いました。

「40代以上が職場の賢者を目指すこれからの生き方」というサブタイトルに惹かれて手にとったのですが、これからのヒントになる考え方がたくさん載っていました。

著者について

著者はチップ・コンリーという方で、52歳からあの有名なAirbnbにジョインし、活躍した方です。
ご自身もホテルの経営者であったので、もともと凄い方ではあったと思うのですが、ITには疎く、自分の子どもと同じ世代の人達と働くことには抵抗があったといいます。しかしながら、Airbnbの中で実際に若い人と働きながら不安を抱えながらも、経験者であるエルダーだからこそできることがあるということに気づいていったといいます。

モダンエルダーの特徴

モダンエルダーには次の特徴があります。

優れた判断力

- 力を発揮するための環境の作り方
- 危険察知能力


モダンエルダーは、豊富な経験から人や自分が力を発揮するための発動条件を心得ています。また、力を発揮するための環境作りの重要性を理解しており、実際にその環境の作り方もわかっています。

そして、勢いで何事も進めがちな人にとって、その的確な危険察知能力は大変助けになります。

本物の洞察

- 直感的な洞察
- 注目すべき課題を早期に確認できる。

モダンエルダーは、数多くの課題の中で注目すべき課題を早期に発見し、気づくことができます。

そして豊富な経験から、価値ある直感的な洞察ができるのです。

心の知能指数(EQ)

-自分自身の気持ちに敏感で、忍耐強く相手の感情を読み取ることができる。
- 若い人達とどんな知恵を交換していくかを考える
- アドバイスを与える力を伸ばす

自分もそうですが、感情や心の面では若い頃より遥かに成長していることを感じます。
誰もがそうだと思いますが、自分に自信を持ち、自己中心的な感情が若い頃はあったはずです。
モダンエルダーは、自分自身の気持ちをネグレクトすることなく、かつ忍耐強く相手の感情を読み取ることができます。また、自分自身がよいアドバイスや知恵を与えるだけでなく、若い人がアドバイスを与える力を伸ばす術を知っています。

俯瞰的な思考力

- 思考の幅の広さ
- 関連性をみる能力

新しい技術を次々に学ぶ吸収力は若い人に劣るかもしれませんが、水平方向に知識を広げ、その関連性から有益な洞察を発見する力は、モダンエルダーが持つ優れた力の一つです。

奉仕の心

自分が学んだ経験を未来の世代に残したいと思う気持ち

これこそがモダンエルダーが持つ力の源泉だと思うのですが、自分が学んだ経験を未来の世代に残したいという強い気持ちがすべての行動力の源泉になっています。

モダンエルダーになるために

チップ・コンリーさんは、はっきりいって普通の人からするとかなり凄い人だと思うのですが、全ての人がモダンエルダーになれる可能性はあると思います。ここでは、モダンエルダーになるために大事なマインドセットについて紹介します。

しなやかマインドセット

作家のヘンリー・ミラーは、優雅に年を重ねた人は物事を深刻に捉え過ぎない能力を身につけていて、賢者と説教師の最大の違いは人生を時には笑い飛ばせる余裕にあるとした。

このように人生を時に笑いとばせるマインドセットのことをこの本ではしなやかマインドセットと呼んでいます。

しなやかマインドセットを持つ人は、進化し変化していける能力を信じ、自己改善のためには失敗を恐れず、前向きにリスクを取る傾向がある

自己改善のために前向きにリスクをとることが重要なのです。

大事なことは、自分のアイデンティティを進化させ、学ぶことに前向きになること。コラボレーションの達人になること。

マイインターンという映画をご存知でしょうか?
まさにモダンエルダーのようなエルダーインターン(ロバート・デ・ニーロ)が若きCEO(アン・ハサウェイ)のメンターとなり支えていくハートフルなドラマです。このドラマの主人公のように、自らのアイデンティティを進化させるために人生の後半においてもチャレンジすることは大事なことかもしれませんね。

私もどこかの会社でディレクターをしながらも、どこかの会社でインターンをしてる、そんな状態だと楽しいかもと思いました。

最後に1兆ドルコーチのビル・キャンベルの言葉でしめくくりたいと思います。

職場の同僚を愛することは、そう簡単にはできないかもしれない。 それでも、自然にできるようになるまで練習を積め。

この本を読んだとき「愛するってなんだよっ。」って思いましたが、今は自然に愛せるようになってこそモダンエルダーになれると感じています。
日々研鑽あるのみですね。

ではまた。

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